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モスクワは涙を信じない

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子供のころ、大阪万国博が訪れた時分には21世紀はバラ色に輝いていた。世界から戦争はなくなり、国境と民族の壁は取り払われ、人々は理性を礎にした生活を送り科学は人類の悩みをなべて放逐してしまうはずであった。

当時小学館から発行されていた「未来の図鑑」が実家の物置に残っておれば、40年前の日本人が描いたユートピアがいかにオポチュニスティックなものであったか立証できたであろう。

夢の社会主義国家であったソビエトはプレ資本主義国家に成り果てた。欲望と抑圧がよりナマな姿で展開されてしまっている。その結果が本日の自爆テロなのだとしたら。

今日19時過ぎに会社を出たとき、駅前にあるコカコーラのネオンは「摂氏2度」を表示していた。真冬の寒さである。昼過ぎにはいっとき吹雪いてさえいたのだ。とても弥生三月の末とは思えぬ。まるでモスクワやんけ、と駅前のスーパーに立ち寄って晩餐の買い物をして帰宅し、この悲しいニュースに触れたのである。昔見た映画のタイトルを思い出した。「モスクワは涙を信じない」


10m先が霞んだ昼間の吹雪

しかし厭世的になってばかりはいられない。明日のために身体に活力をたくわえないと、窓際サラリーマンと言えども生存権が脅かされる。寒さに打ち克つチカラを我に。
本日の買い物リスト。 ・粉末鶏ガラスープ ・富山産豚肩ロースしゃぶしゃぶ用170グラム ・レタスひと球 ・ソーダ2本 ・四川風唐辛子調味料 ・玉子半ダース ・薄揚げ ・茄子3本 ・キリンラガー缶ビール1本 ・生そば3袋 以上2339円なり。
あまりの寒さに、生姜風味の中華鍋をこしらえたのである。湯でといた鶏ガラスープに牡蠣油と唐辛子調味料を加えて、燗冷ましの酒を入れ、チューブ入りのおろし生姜をこれでもかというほど溶きこんでおく。レタスは洗って適当な大きさにちぎって。茄子はピーラーで皮をむいて、細長く6等分。土鍋にスープを沸かして、しゃぶしゃぶの要領で食べるだけ。準備時間は15分。

簡単至極でも美味

まあ、ビールによし水割りの焼酎によしでテレビ期末番組のバラエティなど鑑賞しつつ楽しい夕餉となったわけでした。あったまることは無類で、豚の脂を吸って生姜の辛味をまとった茄子がこたえられない味となっていた。肉の半分を残して満腹に至る。まあ肉の残りは朝餉としてカレー蕎麦に薄揚げとともに投入されるか、タマネギとともに味噌汁に化けるのである。いずれも…

阪神絶好調の筈だったが。

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球春来たり。すばらしきかな開幕2連勝。安藤のていたらくを見る限り投手陣は危なそうで、シーズン通じてのAクラスはむずかしそうだけれど、ほんの一瞬でも単独首位というのはいいもんである。ちょうど大阪に来ているので本日午後は大阪ドームへ赴き、半年振りに虎軍戦士たちの姿を拝むことにしている。はて、この続きがいかなる機嫌で綴られることやら。


ガスタンクに囲まれて。京セラ大阪ドーム

3時間半にせまる、中身の無いわりに時間のかかる試合を観戦し、富山への帰途に就いた。恐るべきことにサンダーバードはずっと満席で、19時27分発までざっと一時間を書店巡りとビアホールで費やすしかなかったのである。鶏のから揚げはウマかったけれど。
まあそんなことはどうでもいい。 第三者には何とでも言える。だから言う。打率1割の4番打者はいらない。阪神球団は金本に対する要らぬ遠慮をそろそろ断ち切らなければならぬ。過去の功績は評価するとして、バイオリズムが乗ってくるまでスタメンを外してもよいのではないか。ゲームに対するモチベーションのために記録は大事にしなければならないが、記録のためにゲームをないがしろにするのは本末転倒である。
下柳も同様で、今日のピッチングはとてもローテーションピッチャーのそれではなかった。球にキレがなく、ボールを置きにいってはヒットを浴びていた。相手が横浜でなければ何点取られていたことやら。
チャンスになるとお決まりのように凡打とゲッツーをくりかえす5番打者、新井も昨年から進歩がないと見受けられる。気持ちにゆとりが感じられない。藤江クラスの投手にナメられてどうする。遊んでやるくらいの気概がなければ人気チームの主軸はまかせられない。筒一杯で仕事をするのは、二軍半の選手がやることではないのか。
こんな姿は見たくないぞ、ベテラン下柳。

トラのはずが突然に猫になるのはこの球団のつねではあるけれど、1985年以来の重量級打線を得て、存分に使いこなせないのはマネジメントに難があるとしか思えない。首脳陣はよろしく蛮勇をふるうべきである。今の執行部は宋襄の仁と言われてもしかたあるまい。名跡に固執することなく勝利第一で場面を仕切る非情さがあっての指導部なのだから。

桜井の本塁打に熱狂。ありがたき猛虎党。

今日の試合で、ボールの見極めが出来ていた打者はマートン・桜井・ブラゼルの三人だけだった。なかでもボール球の見逃しかたでは桜…

世界の二日酔民間治療法

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昭和54年11月刊行の吉行淳之介編「酔っぱらい読本・漆」に表題の特集が掲載されている。このシリーズは全部で7巻が発行されており、酒をめぐる文学小品、詩と短詩形作品やトリビアルなまでの知識薀蓄が散りばめられている。なかなかお洒落な装丁も見事。ネットの古本屋では全巻揃いで6800円くらいする。

全7巻のうち、5・7が散逸してしまった。無念。

この第4巻に「世界の二日酔民間治療法」が収められている。新潮編集部の力作である。久しぶりに紐解いて見たらやはり面白いのでいくつかご紹介したい。

イタリア 
朝、熱い風呂に入るか、しんどい場合はわりと簡単に休んでしまう。薬では「アルカ・セズ」というのがポピュラー。砂糖状の白い粉で水に溶かすと発泡する。この薬はバーなどでも売っている。
(イタリア政府観光局)

ユーゴスラビア
酸味のあるキャベツやピクルスなどを療法として使用します。
(ユーゴスラビア虚空広報部)

ブラジル
・迎え酒を飲む
・濃いコーヒーを飲む
・風呂に入る
・頭から水をかぶる
・一種の果物を乾かして粉末にしたものを水に溶かして飲む。水に入れると泡立つ。
・一般習慣の「昼寝」で直る。
・薬草アンジェリカ(せりの一種)を煎じて飲む。
(日本ブラジル友好協会)

メキシコ
最も一般的と思われるのは熱い肉の煮込み料理、たとえばメヌード・ボソーレなどを食べること。とくにモツの煮込みであるメヌードを熱いうちに食べます。メキシコ人の医者によれば、これは医学的にも根拠のあることだそうです。他にマンサニージャという花の茶、テ・デ・マンサニージャを飲む人もいます。
(メキシコ政府観光協議会)

フランス
とくにないようです。飲む前に食用油を少量飲むと酔わないそうです。いつもあまり飲むので、ひどい二日酔にはめったにならないとか。
(フランス政府観光局)

デンマーク
レモンをかじり大量の水を飲む。頭痛薬を服用。よく寝て後悔すること。
(デンマーク政府観光局)

スーダン
ウンフィットフィット(牛の内臓)に赤唐辛子をかけ、ナマで食べる。
(スーダン民主共和国大使館)

トルコ
・本式のトルコ風呂へ行き、大理石の上に寝て汗をかく。
・イシュケンベ・チョルパッス(牛や羊の胃をガーリック・酢で味付けしたスープ)を飲む。
・アイランというヨーグルトからつくる飲み物に、塩をたくさん入れて飲む。
・レモンジュース+塩+…

万物は流転する。

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人体の不可思議。この世に生を受けて半世紀を重ねてはじめて花粉症なるものになった、はずだったのである。血液検査でもはっきりとスギ花粉アレルギーと記載されていたのに。

昨日は富山市内も終日烈風が吹き荒れて、花粉指数も今年最高の警戒レベルが発令されていた。そんななか、自転車で買い物に走り回っていたのだけれど、多少目がショボつくくらいでくしゃみ鼻水などは全く発生しなかった。あれれと感じたけどまあ念のため、ちょうど抗アレルギー剤がなくなっていたこともあって通いつけの耳鼻科に受診に赴いた。病状の回復を自己判断せずにきちんとお医者様にお伺いを立てる、万事に慎重な正確なのである。人生急いで碌な事はない。

医師もびっくり。この花粉大量飛散期にはいってアレルギー症状が激減していたのである。世ほど日ごろの行ないがよくて、善行に感銘した医神ヒポクラテスが霊力を効かせたのだろうか。まあそれだけはないやろなあ。私の生活が善なるもので構築されているのなら、世のほとんどのヒトは聖人か神になってしまう。


耳鼻科ちかくの製薬会社。社名が秀逸。
カレー屋「デリー」で超激辛の「レッドカシミール」を注文して、サラリーマンにはあるまじき、その日の午後は周囲にニンニク臭を漂わせて顰蹙を買ったのはつい一昨日のことだし。おまけに私にそそのかされて、「ブラックカシミール」に挑戦した同輩は終日大腸の異常反応に苦しんでいたし。

みずほ銀行富山支店はいつもATMコーナーに行列が絶えない。安田財閥濫觴の地である富山県では、旧富士銀行であることから、都銀のわりに地元のわりとお年寄りの利用者が多いのである。仕方がないけれど、どうしても器械操作に時間がかかる。私は無意味に待つことが大嫌いだ。

じつは行内にもATMが1基だけ設置されていて、まずもって利用者がいない。なにしろ目立たぬように設置されているので。行列している年輩者にそんな有益な情報をインフォメーションをしてこの隠されたポイントを失うほどに私はお人よしではない。情報とはコピーされた段階で魔力を失うのである。アリババと40人の盗賊を思い出してみるといい。

クルマが走ってさえなければ信号無視は日常茶飯、小さいお子さん連れの母親がみている目前で暴挙を敢行する事だって平気である。でも富山県民がいくら遵法精神に忠実であっても、左右まったく通行車なき道路で75秒間信号を待ち続けるのは如何…

Strawberryfields Forever.

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果物と言えば何をおいてもイチゴとブドウである。こんなに好きなものはない。
だからこの季節、値段が安くなったら作りたい。




グラニュー糖にまぶしてひと晩ねかせて。鍋に入れてとろ火で40分。レモンを搾ってコアントローかキルシュワッサーをたらして極上のイチゴジャムができあがる。庄野真代の唄でもききながら鍋をかき回せていれば極楽至極。あまおうとか、とちおとめなんかの甘いものでつくるより、ちょっと酸っぱい小粒のもので作ったほうが早春のせつなさが舌にしみとおる。

水玉模様のワンピースが素敵な、少しはにかみ屋の女性に似合う味になるはずである。

ユートピア探訪

SNSによる情報一元化の時代は、そこに浴する人間に平準の幻想を抱かせる。貴顕貧困賢者愚者の区別なく同じ文字面をたんに同時間で共有することで、共同体に属しているかのように誤解しその挙句に情報の塔頂にいる者に操作されていることを疑わなくなる。むしろその同時間性をもって「頂にいる者」とのつながりを他に誇ったりまでするのである。これを愚者の楽園という。

ユートピアとは何ぞや。

あまりに訪れの遅い春に業を煮やして、皮膚感の上での春がやってくるまで楽園を想うために幾冊かの本を読んでみようと思う。3連休とかもあるしね。

まずは以下に引用した、ツヴェタン・トドロフの「絶対の冒険者たち」

人生においては、私たちは自由に自分の道を選んでいる気がしないことがよくある。最初に、私たちを取り巻く大人の決定に服する。つぎに私たちの仲間から圧力をこうむる。さらに社会が提供する行動モデルに順応する。労働世界の要求に屈する。しかしいつも意識しているわけではないが、またすべてを言葉でもって自覚しているわけではないが、私たちひとりひとりは、ある種の人生計画によって駆り立てられている。自分の内部に自己をみちびく理想的な全体構想を有しており、その物差しでもって現在の自分の実存を判断する。充溢、内的完結、より高い生き甲斐への熱望は、その一部をなしていることを私は知っている。

実存の美しさを発見するためには、だれも芸術を実践する必要もなければ、精魂込めて傑作を成就させる必要もない。だれもがみな想像力の働きによって現実を晴れやかにすることができ、自分の日常生活に調和に充ちた形態を与えようと試みている(少なくとも、それができなかったと後悔する)。芸術作品はたんに、これらの努力がそのもっとも輝かしい結果を生み出した場、したがって、これらの努力がもっとも観察しやすい場であるにすぎない。


ひさしぶりにELPの「展覧会の絵」を大音量で聴いて、霊感が走ったのである。
美しさが持つ完全性は生の充溢に不可欠ではないけれど、それがあるだけで何かをつかみとるきっかけにはなるということを。エピタフもいいけど、やっぱりキエフの大門。

早起き前奏曲

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かつて南米のローカル空港で、いつまで待っても来ない飛行機にじれた日本の商社マンが毒づいたことがあるという。我が同砲は今も昔もせっかちである。
「この国のパイロットに分針付きの時計は要らない。長針だけで充分だ」
「ダンナ、これでも進歩したんですぜ。去年まではコクピットにカレンダーを貼っておりましたんで」
などという逸話があるのだけれど。

私も定刻を守るのがまったく苦手である。

恋人と待ち合わせて遅れた記憶はない。
ゴルフに遅れたことはここ二十年で数回しかない。

なのに出勤にはしょっちゅう遅滞をきたす。
出張に出る電車飛行機に乗り遅れたことも、両手両足の指ほどあるだろう。
仕事と思うと、たとえ早め起き出していても何かのトラブルが起きたりする。トラブルが無くてもどういうわけか雪隠に赴きたくなっ、て止められない衝動に行き足を阻まれたりする。

あすは6時半には起床して身支度を整え、7時48分の特急「はくたか」に座乗し越後湯沢で上越新幹線に乗り換えて首都に出仕しなければならぬ。ナアナアで遅刻が許されるケースではない。しかし緊張がますほどに、怪態なる支障がおきるのもまた我が性癖でもある。

一計を案じた。明日の集合地点は銀座5丁目界隈。昭和通りにもほど近い。到達予定時間が11時半で集合時間は12時半である。JRがコレクタブルにパンクチュアルに運行されればそこに1時間弱の空白が発生する。

今を去ること25年前に後輩から教えてもらった、坦々麺の専門店「支那麺・はしご」がその間近にある。陳皮の香りもふくよかな独特のラーメンはいつ食べても新鮮で期待を裏切らない。このジャンルでは都内随一の逸品であると信ずる。



仕事はともかくとして、昼食時は慢性的に行列必至の名店に12時前に参上できるチャンスであると自己暗示をかけてしまえば、常人ならざる食い意地の張ったパーソナリティゆえに、プラシーボ効果で予定起床時間前にきっと起き出すはずである。

先年、手術で2週間ばかり入院した際に、不眠症ゆえに処方していただいた睡眠薬が劇的に効果を発して、積年の睡眠不足を完全に解消した。あとで医師からホンマの睡眠薬は二日分だけで後の十日分は小麦粉だったと知らされた。余程に暗示にかかりやすい体質なのだろう。幾分か悔しいけれども。


ところで「はしご」の坦々麺はご飯との相性も抜群なのだが、知る人ぞ知る、テーブルに置かれている…

佳品華宵

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世の中にはたまにどうしようもなくウマいものがあったりする。きょうは土曜だと言うのに仕事で福井市まで出張していた。北陸三県のうち、富山県はどちらかというとスクエアなかたちをしているけれど、石川と福井は日本海に背を向けてホリゾンタルに寝そべっている。東西にやたらに長いのでありまして。

なんとなれば東京や大阪に暮らす人間にとって北陸三県など、ほとんど向こう三軒両隣みたいなもんで、三県間を往来することなど寸時のうちと解釈されているだろう。私だって越中富山に住みつくまでは福井富山間なんて神戸から京都くらいのもんだと思っていたのだから。ちなみにJR西日本が誇る新快速電車で両都市間は52分で連絡される。富山福井間はサンダーバードの韋駄天をもってしても1時間半を要するのである。日帰り出張の範囲なのである。

壮麗なる福井駅。街頭イベントの跡
福井での仕事のあと、次のサンダーバードまでしばし時間があったので駅界隈を散策し、さらに駅の高架下名店街で「越前蕎麦」の半生麺を購入した。これは三県随一の蕎麦であって、湯がいて冷水で締めたところへ、大根おろしを汁ごとぶっかけて薄口醤油をかけまわしていただくと天下の美味である。出汁も味醂もいらない。料理とは調和の妙であることを知らしめてくれる。

しかし、この名店街で仕入れた至高の美味はこれではない。越前名産の練りウニなのである。この名品ぶりはつとに知られているけれどあまりの高価にいままで手が出なかったのである。本日購入したのはわずか20グラムで2500円の逸物である。100グラムを購うと12500円となる。

まあ五十路の誕生日を迎えたことやら、ここんとこの多忙ぶりに対する、あまり好きな言葉じゃないが「自分へのご褒美」で。かねて聞く一品を試してやろうと、迷いの背中を蹴りだすものがあったわけです。

原材料はバフンウニと塩だけ。これを100グラム製造するのに100個のバフンウニが必要となる。自宅に帰って、電子レンジであっためた豆腐、あぶった明太子のおろしあえでビールと日本酒を楽しんだあとに、前述のおろし蕎麦で食事とした。

あるていどお腹ができたところで、富山名産烏賊の黒作りとこのウニで立山の常温をいただいたのだけれど。黒作りはまあ、いつもどおりの美味であったものの、ウニの破壊力とは種子島銃と波動砲ほどの違いがあったのである。その香気、その深味、箸先にちょっ…

春風一閃ののちに

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今日の越中は「春の嵐」。昨秋の台風を思わせるような烈風が吹き荒れている。土地の人間に聞く所ではこれに雷鳴が重なればいよいよ春の訪れだそうである。

春と言えば山菜。ミズ(タニフタギ)、ワラビ、コゴミなど立山山系の雪解け水にめぐまれた富山は山菜の宝庫である。山にまで登らなくても乗願寺川をすこし遡れば、近畿圏では想像もつかない収穫があるらしい。この冬の降雪に備えて買ったトレッキングシューズを履いて、摘み草の楽しさに触れるのにもあと旬日かと思えば、今宵の外出を阻む風の音も行進曲のスタッカートのごとく聞こえはしまいか。

立山を望む雪解けの乗願寺川水系

君がため 春の野にでて 若菜摘む 我が衣手に 雪はふりつつ  (仁和帝)

さていざ乗願寺川にでかけたとして私が狙うのは、山菜マニアの好む上記の種々ではない。多良の芽も豊富と聞くけど、自宅で天ぷらを揚げると大層に面倒だから好物だけど敬遠する。私の標的はじつは大概のスーパーでも売っているこの植物なのである。




和名をオランダカラシ(和蘭陀芥子)という。フランス名Cressonつまりクレソンである。ステーキのつけあわせによく出てくるアレ。どういうわけかスーパーの店頭でみかけるとほんのすこし、枝分かれほどで250円くらいするのである。

中華料理の周富徳さんが本に書いていた「豚舌と人参と大根とクレソンのスープ」なる一品があり、かつて偶然にクレソンの大束が安売りされていたときに作ってみたことがある。店のメニューでなく、厨房の片隅で鍋にかけておく、まかないの品として紹介されていた。だから粉末でも顆粒でも本格的に取ったものでもいい、ガラスープに材料一式を放り込んでただ根気良く煮込んでいくだけの、時間だけが悠長にかかる手間いらずのしかもどうして中々の逸品であった。これは気前よくドサドサとクレソンを入れる経済的胆力が必要なのが随一の問題点なのである。

そのクレソンが乗願寺川沿いのあるポイントに、あきれるほどに密生していると聞いた。水ぬるむ日をまって出動し、本懐を遂げる所存である。

煮込み料理の必然としてある程度の量を仕込まなければならないし、けして見かけのよい一皿でもない。君がため、と言いながら果たして喜んでくれる君であってくれれば良いのだけれど。

五十路の邂逅

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きのう、満50歳をむかえた。まあ順調に齢を重ねて行けばいつか到達するマイルストーンではあるけれど。越し方行く末など思い連ねるべきなのかもしれないが、物事を深く考えることを苦手とするのでまあなんとかなるやろと、突然決まった大阪出張の車中で持ち込んだ本を開いていた。




高橋三千綱は、還暦を期にしてこの本を上梓した。20代で「組織」から離れて以来、自由にして愉快にして孤高なる行き方をしてきたもようである。ともすれば易きに流れる自分と対峙しながら、一人旅をかさねて旅の孤独のなかに見つめるべき視点を探し続ける半生だったとみた。

もとより羞恥のひとであって、だめな自分を(相当に誇張しながら)披露しつつ、この本にたどり着いた人間を鼓舞しようとしている。こんなタイトルの本を手に取るのは、素浪人になろうとしている人たち、たとえば定年をまぢかに控えた勤め人と想定している気配である。会社と言う組織とそこで付与される肩書きに安住していた人間は、それらと別れたのちにすがるものを失ってしまいがちだから。

人間は天職をさがし、天職に忠実誠実であれば自分の演じたい人生を生きることができるのだと、読む者を激励してくれた。

五十歳の誕生日に、新聞の書評でみつけたこの本を手に取ったのもなんかの縁であろう。片道3時間半のサンダーバード車中では急いで読んでしまったけれど、ゆっくり読み返してみたいページがいくつもあった。タイミングよくこんな著作に出会うから本読みはやめられない。

まあおかげで今月も北新地なら2軒はしごできるほどの金銭を、アマゾン一党と楽天ブックス一味に献上してしまうことにはなってしまったのだけど。

欠乏症

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富山県の天気の60%は雨でできています。
富山県の天気の30%は雪でできています。
富山県の天気の10%は曇でできています。

けれどもモジュライの基礎理論とHilbertの第14問題が綾なす線形関数の作用によって、

富山県の天気の100%は7番目の憂鬱でできています。

青空欠乏症。お天道様欠乏症。副交感神経の異常。

猫は日向ぼっこすることで必須ビタミンのいくつかを合成するらしい。
私に欠けつつあるビタミンは何なのだろうか。

陽光溢れるゴルフ場さえオープンすれば。
陽光溢れるゴルフ場さえオープンすれば。


                  かぜとなりたや                   はつなつのかぜとなりたや                   かのひとのまへにはだかり                   かのひとのうしろよりふく                   はつなつの はつなつの                   かぜとなりたや

せめて川上澄夫に託して、かのひとへ・いとしきひとへ。
神もご照覧あれ。あぁイエス様、マリア様。

                  はるよこい                   はやくこい                   あるきはじめたみいちゃんが                   あかいはなおのじょじょはいて                   おんもへでたいとまっている

当年50のおじさんも、赤いシャフトのドライバーと上下真っ赤のゴルフウェアを纏いたくて、コースが開くのを待っているのです。

進化の多様性 於:越中

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神が進化という恐ろしく時間のかかる種の変容を主催することにあたって、人類に二足歩行の特権を与えたことは、あらゆる獣類とヒトを峻別し、支配被支配の関係性を築く礎となった。完全なる二足歩行は両腕を自由に使えることを保証し、地球上で随一武具を操ることのできる生きものにしたのである。

およそ緩慢なる進化の道のりで、そのエネルギーの動きにに流されることを肯んじることなく特異な進化をとげようとする変種が必ず存在する。おなじ霊長類の出自でありながらあえて樹上生活を選択し両腕と鋭利なツメに進化をあずけてしまったナマケモノなどがそうである。



越中の地でもそうであって、神が付与してくれた二足歩行の特権を放棄している神をも怖れぬ異類を見かけることしばしばである。わずか300mの距離でも歩くことを恥として、クルマで移動しようとするのである。歩いたらわずか5分やんか、みたいな距離でもエンジンキーを取り出してクルマを起動しようとするのである。

自転車に乗り換えようとするならまだ事情はわかる。二足歩行と二輪走行はいささかの不安定性があることで類似している。思へらく、四輪のクルマにすぐ乗りたがるのは数万年前の四足歩行時代の記憶がなせる業ではないのか。安全・安定・快適。貯蓄好きで健全な富山県民には、リスクの多い二足歩行より四輪=四足歩行の方が心理的に落ち着くのかもしれない。

でもね、歩かないと見えないことも多いのです。相対スピードがゆるやかなほどに網膜に焼きつく画像が増加する。そんなところでたまたまに見かけるディテールにえてして真実が隠れているものなのである。

環境モデル都市を標榜する富山市は、3月20日から登録制自転車共有システム「シクロシティ」を開始する。お役所仕事だけあって、事前登録は面倒だし使い勝手もWEBサイトで見る限り本当にわかりにくい。ネットを使えない人間には「来るな!」と言わんばかりのシステムである。

二足歩行と二輪走行を忌避する、進化の異種である市民県民が再び二本の足で立とうとするのか、市長のお手並み拝見といこう。

雨想夢想

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先々週からずっと雨である。予報をみるかぎり来週もずっと雨で、あろうことか私の誕生日である11日にすら傘マークが記されている。松川に流れ込む雨水と雪どけ水は昼夜をたがわず轟音を発しており、堤を乗り越えることがあればたちまちにして市中は冠水の惨状を招くことが危惧される。

というより、3週間になろうかという雨の連続とは何なのだ。旧約聖書に記載されている故事によるならば、増えすぎた・騒ぎすぎた人類に鉄槌を下すべく神ヤハウェがしろしめした罪禍である大洪水では40日間にわたって降雨が続いている。越中がそのレベルに達するにはあとわずか2週間の余地しかない。当時の西アジアでは信仰深き民であったノアが事前に箱舟を建造して、漂流後その災禍を標高5000mのアララト山に避け、人と動物そして種子を守ったと記される。

善良なる富山県民としては神通川に流れる流木でも集めて箱舟を建造し、すべての生きものをつがいで収容して来るべきカタストロフに備えるべきなのかもしれない。運が良ければギルガメシュ叙事詩にも描かれているような大洪水をしのいで、標高5137mのアララト山のかわりに2999mの剣岳に避難する事ができるだろう。



NASAの映像をwikiで借用した。トルコ共和国の東端に位置するこの山地には、アルメニア人クルド族トルコ人が混在して19世紀から血生臭い暗闘を絶えずくりかえしている。トルコ人が行なったアルメニア人虐殺の規模はおよそ数百万人とする説もあり(トルコ政府は否定している)、平穏無事な立山連峰とはえらい違いである。政情不安の権化みたいなこの地には21世紀のいまでも立ち入ることが困難で、小規模の探検隊と衛星写真が紀元前3000年~4000年に建造された木造船の痕跡をみとめていた。

まあキリスト教徒のロマンが倒木を船の形骸と誤認しているんとちゃうの、と半端クリスチャンの私なんかは思ってしまうけれど、あながち信仰がもたらす思い込みだけでもないらしい。グリーンピースの一党は、この峻厳苛酷な山麓に箱舟の再現を期して鋭意工作中であるとの情報もある。十字軍以降ベトナムからイラクに至るまで、キリスト教徒の暗い情熱は他教徒にとってしばしば迷惑で多くは災いでしかなかったと鑑みる。このたびの試みが民俗と宗教のモザイクというかゴブラン織りみたいな彼の地で紛争のネタにならないことを神の子の信者の末端として祈らずにい…

マルコフ転換作文術

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マルコフ連鎖を使って、昔の作文を破壊してみた。筒井康隆も真っ青と思われる。
グーグルの検索閲覧システムにも応用されているという。ちなみにマルコフはロシアの数学者。集合論の進化形らしいけど、難しいことはようわからん。遊ぶぶんにはおもしろい。

http://itog.sakura.ne.jp/markov/

ご関心の向きにはアクセスして試してみられ。



「夏の選択肢」



「も残りわずかだ。う、脱水作用の選択肢


 「自分、脱水作用の精神で顔をたっぷり摂取し、酷暑の影響如何に浮かぶ。登り勾配を仕入れる特製海鮮カレーラーメンの確認を注文しよう、今度の休憩をかいたの突き上げはこの暑いのにみぎひだり走り回るから疲れるんやね。



 「そら、おまけに冷たい風が少なくなっているの水もおかわりだ。とりあえず中暑熱に冷や汗が引きつって、カレーラーメンの気候が、「18ホールをまとった人間が要求してくる。

 夏のステーキ丼、酷暑の確認をたっぷり摂取している。暑い痛い。

  「毒をまとったものが引きつっているの突き上げは韓国直輸入の水も口数が羨ましいがとまらない。

 「自分、まだ声でるだけマシやんかわかる。この暑いのにみぎひだり走り回るから麺をかいたジョッキを鯨飲したるで顔を灼く日差しはすでに痛覚をはさむ。胃腸へ激辛の効いたっけ」だった身体には毒に高めに姿を歪めながら飛んでいく。周期は名古屋方式でこの灼熱に打ったところへ直行する。

 借問す。ペットボトルのはこの中休みが応でいく.


 気温30分、何時もどちらを注いでいく。スコアの確認を回るのゴルフは熱中症にスパイスの影響如何にはすでに痛覚を呼び起こしている。もっと省エネせな直射日光をしているのスープで折り返しと煩悶する。もっと省エネせな」



 「自分、おまけにあぶられた人間が羨ましいが引きつってくる。存分に冷や汗が要求していく。鋭角的に並々ならぬ精力を呼び起こしているのポッサムキムチをぬぐいつつ冷房のスープで短めに駆け込んで勝負したなー」

 「毒をはさむ。パターも残りわずかだ。スコアのおっさん4人はこの中休みがとまらない。

 午後120%、まだ声でるだけ気持ちいいことだろうか。火照ったフェアウェイは、酷暑のポッサムキムチをしているのスープである。その辺のでこの鳴動をぬぐいつつ冷房の精神で一気に12時55分、最も暑いのにみぎひだり走り回るから麺を照り返す。

世界制覇

北の国の偉大なる首領様とか、元気なころのフィデル・カストロとか、そんな気分を味わいたければぜひこのアドレスへ。きっと友人多数に送りたくなります。ひさしぶりに爆笑しました。

バストアップの人物空欄にご自分の自画像をはめ込むだけです。

http://en.tackfilm.se/

ぜひお試しを・・

夜間工事

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グーグル様の御教えにしたがって、ブラウザを旧知のIE7から、google chrome に変更した。ずいぶんとスピードが違うんでびっくり。もっとも会社とSOHOで仕事をするときにはIE7にブロークしないといけないのでその分面倒だけれども、まあ仕事を家に持ち帰ることをしなければいいわけで。

パソコンをいじっているときはBGMがわりにスカパーのラジオで、「70年代ROCK&POPS」を流しっぱなしにしているのだけれど、たったいまはMecoの「スターウォーズのテーマ」が流れていた。学生時分に「スターウォーズ1」を観たときは映画の歴史が変わったかと思ったけれど、おととい大阪で「アバター」を観てしまってこれはえらい時代がやってきたとびっくりした。長生きはしてみるもんである。

きょう業界の集まりで聞いた話。富山県黒部市市長もツイッターにはまっているそうな。

「また雪か 除雪予算も 底ついた」

なんて内容らしい。先週来暖かい日が続いていたけれど本日の気温は日中で6℃。来週の天気予報には久しぶりに雪ダルマが鎮座している。いったん気温上昇してからの寒波はツライ。なまじ優しい顔を見せられたあとに、気まぐれに冷たくあしらわれると余計にショックが大きいでしょう。



梅は咲いたか桜はまだかいな 柳はなよなよ風邪まかせ

山吹きゃ浮気で とてちてちん 色ばっかりしょんがいな~

朝ごはん

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独居生活の朝食は気ままである。普段はご飯・味噌汁・納豆もしくは卵焼き・海苔の基本和食セットでたぶんシェア40%くらい。前夜のおかずが乱入することもあるし、塩辛漬物梅干が客演することもままある(特に炊きたての飯がある日)。まあ50男らしい、ニホンジンの朝である。

富山名産烏賊の黒造り。飯にも酒にも佳なり。


あと麺類もいいですね。薄揚げを刻み込んで卵でふわりととじて、越中名物黒とろろ昆布をちらして。シェア20%くらい。夏場はそうめんになったり。近県福井の半生蕎麦をスーパーで買えるのでおろし蕎麦にすることも。

夜に洋食を(まあほとんどステーキを焼くだけ)作ったらバゲットが残るので、ハムとチーズをはさんでカスクートサンドに。ポッカの粒コーンスープをそえて。シェア15%くらい。まあ週に一回強か。

ちょっと過激なのがカレーうどんで、玉ねぎの薄切り・豚肉・薄揚げをつかう。マルちゃんを愛用。ただし、袋のレシピに加えてめんつゆを足し、カレー粉と一味唐辛子・カイエンペッパーを多量に投入する。前夜のご乱行で気分がしゃっきりしない時にいいですね。シェア5%。

カレーそのものも朝から大歓迎。特に夏場は機会増大となる。グリコの「LEE30倍」をつかっていたけれど、最近は富山のカレーチェーン「デリー」の超激辛「ブラックカシミール」のレトルトも。作り置きの冷凍サフランライスを温めて、薄焼き卵を乗っけてからルーをかける。人生何事か成さざらん、ばかりの攻撃的気分で家を後にすることができる。シェア5%。

ときに(月一回くらいかなあ)近所のコンビニでおにぎりやらサンドイッチやら買ってくることがある。普段より早く出社せなあかん時や、盆暮れで帰省前に食料庫をカラにしている時。シェア5%。

あとは出張なんかでホテルでいただく朝食。定宿なら「なだ万」の素敵な朝定食。東横インのおむすび・サラダセットも嫌いじゃない。月間おおむね二泊はあるから、シェア5%。


南森町東横インから見た朝焼け
他にも朝からパスタを茹でていることもあるし、チキンラーメンに生玉子もたまに登場する。鍋物の翌日なら雑炊や煮込みうどんになることもある。富山駅まで自転車を飛ばして「立山そば」にてかき揚げそばにおいなり2ヶの時もある。どうしようもなくハラがすいた早朝には、吉野屋で牛丼(並)に温泉玉子をのっけて、紅生姜どっさりというのもいい。そんなこんなの珍種…

長い話

花粉症というヤツはひとたび発症すると長い付き合いになるようである。先週にいただいた薬がなくなったのできょうは朝から通院。私が暮らすあたりはどういうわけか無医村みたいに病院が少ない一角で、総曲輪ちかくの一番町まで遠征しなければならない。

ふるい飲食街なんで、町猫も多いんだな。デジカメ片手に耳鼻科通い。