伊代はまだ16だから~の頃
昭和の唄ってゆっくり歌えるからいいよね。最近のJPOPSなんか、あわただしくってわしらくらいの年齢になるととてもおいつけない。青少年だった頃、両親が「最近の唄はみんな同じにしか聞こえないし、歌手もみなおんなじ顔に見える」と言っていたのが良くわかる。AKB48の前田と大島の区別が私にはわからない。
私にとっての昭和の唄には、庄野真代も伊勢正三もいるけれど、なんといってもこの唄なんです。それも松本伊代のカヴァーで。杏里とか尾崎亜美だとせつないよりも恨み節ぽい。艶っ気がありすぎるんやね。それに比べりゃ伊代はまだ16だから~なんて言っていたころの頼りなげな声調で歌うこの歌詞が、ちょっといじらくて。
お気に入りの歌 一人聴いてみるの
オリビアは淋しい心 なぐさめてくれるから
ジャスミンティーは 眠り誘う薬
私らしく一日を 終えたいこんな夜
出会った頃はこんな日が
来るとは思わずにいた
Making good things better
いいえ すんだこと 時を重ねただけ
疲れ果てた あなた 私の幻を愛したの
ジャスミンティーって眠りを誘う薬なんやろか。まだ頬にニキビの残る年代の、不眠症とか睡眠障害と縁が無くって、親に起こされるまでぐうぐうと太平楽に寝ていられたころはそうおもった。現実のジャスミンティーはきちんとお茶なんで緑茶並みのカフェインがあり、睡眠前の飲用はよくないでしょうな。
眠れぬ夜は 星を数えてみる
光りの糸をたどれば 浮かぶあなたの顔
誕生日には カトレアを忘れない
優しい人だったみたい けれどおしまい
夜更けの電話 あなたでしょ
話すことなど 何もない
Making good things better
愛は消えたのよ 二度とかけてこないで
疲れ果てたあなた 私の幻を愛したの
富山に引っ越して、夜空はゴージャスになった。光の糸であなたの顔をたどるには足らんけど。大阪市北区南森町なんてとこに住んでいてはオリオンの三ツ星すら視認できませんした。富山市の中心部に住みながら、なんとかポーラースターも見分けられます。
夜更けの電話って、きっと固定電話なんでしょうね。携帯電話が完全普及してから「電話がかかってくる」ことの意味は完全に変わってしまったし。でも、時代が変わったとしても、それでも唄の重さは変わらないよね。きっと。
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