DE10型機関車が通せんぼ。越中に秋を告げる新米「てんたかく」。マグロづけ丼の定法。
猛威を振るった今年の夏もようやく終焉を迎えつつあるらしい。まだ積乱雲は漂っているものの明らかに空の高さが先週までと異なって見える。初秋の訪れか。 そんなロマンチックな気分でDE10型ディーゼル機関車の3506号機を撮影したわけではない。 高岡からの仕事帰りにJR城端線の踏み切りにつかまってしまい、急いでいるときに限ってなんでまたこんなところでひっかかるんだよと毒づいていたのである。なにしろ1時間に1本しか列車が走らないいまだに非電化のローカル線で踏み切りにとっつかまるなんて。よほど日ごろの行状がよろしくないとしか言いようがない。 DE10型の3506号機はしかし東新潟機関区所属のはずで、城端線になにゆえその勇姿を見せていたのか、私程度の鉄道ファンにはまったくわからん。 どうでもいいけれどこの高岡と南砺市城端間29,9kmをむすぶこの路線は1897年に開業した県内最初の鉄道で、廃線論議が繰り返されながら不思議としぶとく生き残ってきた。こたびは北陸新幹線の開業で現高岡駅と新幹線高岡駅をつなぐことになり、さらに寿命を保つことになった。慶祝至極である。 さて秋の訪れとなれば新米の収穫で、先週より富山では早稲品種「てんたかく」の出荷が始まっている。今年は作柄もよくすべて一級米なんだとか。私も土曜日に近所の大阪屋スーパーで3㎏を購入してきた。1600円なり。 ザッと研いでみてその米粒の透明感にびっくり。こいつはまちがいなく食味最高だと確信した。目鉢マグロのええ感じの赤身をあわせて購入していたので「マグロづけ丼」で昼飯に。いやもう。これがもう。日本人に生まれてよかったな~と。 拙宅のづけ丼は、赤身の刺身をめんつゆ+醤油+ワサビの複合液に10分ばかり漬け込んで、熱々の飯の上に並べて青ネギと青紫蘇を少々。食する寸前にすりたてのゴマをふりまいて、後は一気呵成に掻きこんでいくのを定法としている。 しかし今年の新米は本当にウマい。この秋は食欲と体重との戦いになりそうである。