富山大空襲鎮魂花火に始まる越中の夏、2013年は。

炎暑の候いかがおすごしでしょうか。じっと物事を突き詰めて考えたり、長編小説をヒザの上にのっけて思索に耽りながらページをめくるには最も不適格なシーズンになりましたね。日中の気温が35℃にもなると、刹那的に我を忘れて騒ぐしかないのかもしれません。

2013年越中の盛夏は何の予告もなしに市街地を走り出した全身LED照明の「花電車」ではじまっています。西町の交差点にある串カツ屋でビール飲んでふらりと出たところで遭遇しました。富山の市内電車は開業100周年なのか。


8月1日は富山空襲戦没者鎮魂の花火大会が開催された。1945年8月1日深夜に富山へと来襲した米軍B29爆撃機130機は、風上の五福地区から焼夷弾を撒いて市内を輪形状に焼きたてた。木造家屋で構成された地方都市はなすすべなく焼き払われて家屋の焼失率は95.5%にのぼる。死者2737名負傷者7900名。ヒロシマ・ナガサキを除く地方都市への空襲としては最大規模となった。

ポツダム宣言の受諾促進のためだと加害者側は平然と言えるかも知れないが、一発の対空砲火も打ち上げられることなく、一機の防空戦闘機も飛び上がるわけもなく、ただただ軍と政府の無策の前に富山市民は焼き出されてしまった。

その無念と怨念が花火に乗り移っていることを我々は忘れてはならない。


花火の煙臭も消えない翌8月2日(金)から4日(日)までは城址公園を中心にして「よさこい富山・富山まつり」が開催されました。県内をメインとして石川・新潟・高知県からざっと60以上の「よさこいソーラン節」の舞踏チームが結集して「城址公園前歩行者天国」「オーバードホール」「城址公園特設ステージ」の3会場をくまなく朝から晩まで踊り狂うのです。市内中心部に居住するものとして、やかましいとかうるさいとか苦情のひとつも言いたくなるけれど、まあひとグループ100名としても6000人の舞踏集団が年に一度の晴れ舞台としているわけですし、諦観するしかございませぬ。


しかし高知で生まれて北海道で進化したなぞの民族舞踏「よさこいソーラン」は今や全国を席巻していますよね。動きも民謡民舞というよりもストリートダンスに近くて。ニホンジンはいつからこんなにダンス好きになったのでしょうか。私には理解し難きエネルギーの発露ですね。


わしらの中高生時分なんぞ、女の子と手を握ってフォークダンスするだけでも照れくさくて、学園祭のフィナーレでダンスタイムがあっても男女別々に輪を書いていたような記憶がございます。


この8月に入ってから本当に酷暑としか言いようのない日々が続いております。外回り営業にも、仕事が終わってビールを飲むより、途中で宇治金時でもいただいてクールダウンする方がありがたいような。

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