投稿

1月, 2016の投稿を表示しています

禁酒と読書とレバニラ炒め。県庁のノー残業デー。そして戦争とは平和とは国家とは何か。

イメージ
表紙とかタイトルが面白いと、中身も確認せずに本を買ってしまう。いわゆる「ジャケ買い」ですね。この本も、なんか炊事兵をテーマにした戦場レポートかと思って買ってしまいました。それがなんと第2次世界大戦の欧州戦線、苦戦する101空挺師団の炊事兵(新兵)が、苛烈な戦闘をへて人間としての成長をとげていくヒューマンビルド小説だったのです。 戦闘シーンの細かい書き込みはレマルクの「西部戦線異状なし」を思わせるし、なんというかシュミレーション戦記とかにはない、リアルに悲惨な戦場が描かれていて、従軍経験のあるアメリカ人作家が書いたのかなあ、などと思いながら読んでいました。だとしたら訳者は相当に軍事知識と1943~5年ころの歴史知識があるんだと敬意を表しつつ。 あの米軍ですら前線の補給はままならなかったようで、軍需物資が盗難にあってなくなったり、それを炊事兵とか衛生兵が推理して犯人を突き止める、ポケットミステリー的なところもあったりして。 ここんところとある事情もあって毎晩飲んだくれだったので、昨夜はとにかくアルコールを抜くべく、残業帰宅後にそんな小説を一気に読んでしまいました。読んでから気づいたのですが、作者は日本人なんですね。あれこれ検索してみると、おまけに新進気鋭のミステリー作家で、今回の直木賞候補で、さらに女性なんだと。 まったくこれこそ、びっくらぽんでした。 作者がミステリー作家に分類されることと、全体を通じてある謎かけがしてあることで本書をミス定理―作品に分類している書評も見受けられますが、私は正しい反戦小説だと感じました。こういう本がもっと読まれて、戦争の持つ悲惨さつまらなさと、それゆえの滑稽さが伝わることの方が、平和というものの価値を知るために大事なことなんじゃないでしょうか。 なんてことを思索して読書したって、ハラはへるんですよね。夜も10時を過ぎて駅前の「粋宏閣」へ行ってみれば全館満員状態でした。かろうじてカウンターの1席を確保し、レバニラ炒めとご飯を注文。禁酒と決めたら1適も飲まないのがモットーなんです。 しかし周囲は酔っ払いばかり。漏れ聞こえてくる声を総合するに、この水曜日は県庁のノー残業デーで、県庁職員が一斉に定時退庁することで、「まあちょっと行きますか」組が一気に増加することと、県庁出入りの業者もまたあわせてノー残業にしたりす

吉本隆明「開店休業」に文章の認知症化を哀しむ。越中にようやく降雪が。相変わらずの鶏ガラ三段活用術。大阪へは東京回りで。

イメージ
暖冬と言われ、ことしはもう積雪のない冬になるんじゃないかと期待していたのだけれど、借金の利息のごとく、きちんと雪は降るんですね。「列島大寒波」「北陸で積雪80センチ」とか例によってメディアは空騒ぎをしていましたが、まあ実態は富山市内で40センチってとこでしょうか。 この冬は週末ごとに鶏がらスープを取るのが習慣となってしまいました。ガラと一緒に手羽中も煮込んでしまい、ダシガラになったヤツを辛子酢醤油でやると、これが廃物利用と思えないほどビールに合うんですね。そしてガラスープで仕立てる野菜メインのちゃんこ鍋が、冬場のカロリー過多となる身体を引き締めてくれます。 ちゃんこの翌朝は残り汁で雑炊を。廃りものと言いながら、逆に「うまい汁を吸う」ことにもなるわけで、婦女子のお好きなコラーゲン摂取もバッチリと。なんせ朝にはゼラチン質が固まって、鍋の中がプルプルになっております。甘利さんも同じ吸うならこういう健全な「ウマい汁」にしておけばよかったのにねえ。 日曜日(23日)は朝から吹雪いておりました。翌日が大阪の本社で会議とあって、風と雪に弱いサンダーバードが「全便運休」なんてことになるとえらいことになるから、前日入りが必須条件であります。参勤交代ならぬ本社出張はサラリーマンのあがらえない宿命ですな。 出張前の昼飯は、「スープだけ自家製」のラーメンで。鶏がらスープに出汁(カツオと昆布と干し椎茸でとってます。えへん)を2割ぐらいまぜるんですね。そしてそこからが一気に俗化します。例の、「味覇」を5センチばかり。こいつがないとラーメンらしい「いい感じの品のなさ」が出ないんです。さらに醤油やら何やらで味を調整。 あと近所の「大阪屋」なる安売りスーパーで買ってきた焼き豚とメンマを乗っけて。まあ手抜きではありますが、なんかなつかしい「中華そば」の味にはなりますね。  富山駅へ行ってみると、サンダーバードが次から次へと「運休」へ。しゃあないですね。裏ワザで「東京回り」を選択いたしました。雪と風には抜群に強い北陸新幹線で東京へ、さらに東海道新幹線で大阪へ行くという「鉄男」にはたまらん組み合わせです。 ただこまったことに「かがやき」の普通席が満席だったので(自由席の設定がないのです)、泣く泣くグリーン車へ。差額は当然自己負担です。

京都・三嶋亭の肉でスキヤキを。実家の正月。北野天満宮。

イメージ
1月も中旬に差し掛かって、今さらではありますが・あけましておめでとうございます。今年も皆様のご多幸を祈念しつつ、アホな記録をしたためてまいります。 年末年始は実家のあります兵庫県川西市へ。元旦は恒例の「多田神社初詣」へ。清和源氏発祥の地と言われ、武家の神様なのだけれど、そんなに勇ましい風体でもない普通の方々で大混雑しておりました。なんせあったかかったからねえ。 二日は京都へ。別に受験するわけでもないけど、八坂神社や平安神宮よりは人出が少ないかと浅はかな思慮のすえに北野天満宮へ。ここも結構な参拝客の数でしたね。 暖冬のせいなんでしょう、境内の梅が早くもほころんでおりました。いったいこの地球に何が起きているのやら。富山も記録的に暖かい正月で、ゴルフ場が大繁盛しているのだとか。 京都で一泊して富山へ。ふだんコーヒーを嗜まない私も、イノダコーヒだけは別格。レモンパイとともにいただくとシアワセでございます。 お昼ご飯は四条寺町の「乙羽寿し」へ。冬場になると店頭にこんな大きなせいろを出して「蒸し寿司」が始まります。なんでも「スマステ」で紹介されたとかで、店内はほぼ満席に。 錦糸卵の下には、焼き穴子と干し椎茸を混ぜ込んだ寿司飯が。見かけ小さな丼なのだけど、けっこう食べでがあります。まあ私のごとき五十路の人間には似合うじじむさい食べものです。でも店を出るころには若い人で行列ができていて、テレビ衰退ネット興隆といわれているものの、まだまだ日本人はテレビが好きなんですねえ。 京都駅の「伊勢丹」地下にある「三嶋亭」で切り落としの牛肉(グラム700円)と、食品売り場で千枚漬け・九条ネギを仕入れて富山へもどりました。夜はひとりでスキヤキに。 しかし年はとりたくないもので、いい霜降りで本当においしい肉だったのですが、150グラム買って、半分残ってしまいました。若いころはスキヤキで250グラムくらいぺろりと平らげていたのになあ。