京阪プレミアムカーに乗った。先斗町は日付変更線から。セブンイレブンのワインと通販番組と。
その列車に乗りたいから、乗ったのである。目的地で何かする予定もない。予定があると心がせわしい。という、内田百間翁のマインドがご降臨したわけでもないのだけど、このところ評判の「京阪特急プレミアムカー」に乗り、京都まで。 新幹線のグリーン車よりさらに座りごごちの良い3列座席で、まあいっても京阪特急のスピードだから、サンダーバードみたいに狭軌ではありえない160キロで突っ走り、前後左右上下に痙攣を起こすような揺れがあるわけでもなく、振動はゆりかごのごとく。前夜にさんざん呑んだくれて睡眠不足だった私は、前後不覚に寝入ってしまった。この車両、寝心地については私鉄車両のベストワンかもしれない。 京都までいってしまえば、逢いたいひともいて、木屋町、祇園。先斗町といく場所に事欠かない。しかし国慶節の京都は、かの国からの観光客がひしめき合って、先斗町が普通の静けさを取り戻したのがようやく日付も変わろうかという時分。 京都からあくせく終電で戻るという概念は私にはないので、しっかりと呑んで楽しんで、ホテルの部屋でセブンイレブンの赤ワインで一夜を閉じる。こういう状況で、ぼーっとしながら観る通販番組というのも、なんかいいもんですね。 朝からホテルのバイキングに取り組む覚悟がないもんで(だいいち二日酔いでそんな食欲ないです)、チェックアウト後に、河原町蛸薬師の「都そば」へ。かつては四条〜三条の間に何軒となくあったのだけど、みんな牛丼チェーンになっちまったもんなあ。別に取り立ててウマいもんじゃないけど、しょっぱくて熱い出汁が、アルコールに疲れた胃に優しいのです。