阿房列車の評伝。クセになるインドカレー。フジテレビ本社について。春菊天のなじみ具合。
百鬼園先生は酒と猫と鉄道をこよなく愛された。特に戦後ようやく世情が落ち着いた頃から始められた「阿房列車」シリーズは紀行文学の、ひとつの頂点かもしれない。その国内漫遊にお伴したのが、当時国鉄広報担当職員であり、百鬼園先生の(文学での)お弟子でもあった平山三郎で、「阿房列車」には「ヒマラヤ山系」の名で登場する。 その平山三郎による内田百閒の伝記なのだけど、飄々として見える百鬼園先生の、恋多きゆえに家庭生活波乱、というか破綻し、かつ社会的にも追い詰められていた時期のことについては口を噤んでいるのがちょっと残念。 割引券をもらったのでまた行ってしまった、大阪駅前第一ビル地下の「MERA」。食いつけるとちょっとクセになる、フルーティな味わいで、ご飯が進み過ぎるのが難点かな。 東京へ。新幹線が相当に混んでいて、差額払ってグリーン車で。車中、上記の本をずっと読んでいた。 お台場で仕事だったのだけど、フジテレビの本社ビルを見るたびにバブルの残像を感じてしまう。中に入っても渡り廊下だらけで使い勝手が良くなさそうで。まあわが社の本社ビルも偉そうなことを言えないのですけど。 新橋駅で、肌寒くておまけに腹も減っていたので立ち食いそばの「ポン・ヌッフ」へ。東京風の濃いつゆに春菊天がよくあう。