55年たっても12歳。
ITの威力。車内がたちまちに簡便オフィスと化す。ここしばらく変に忙しいのでひっきりなしに飛び込んでくるメールに対応するためにはパソコンの携行が必須である。フィンガータッチが怪しいので大仰にもマウスまで持ち込む始末だけどね。
電車の揺れでピンボケになってしまったが、サンダーバードの新型車両は肘掛の所に電源が用意されており、バッテリー切れを気にせずに仕事に没頭できるようになっている。時代は旅情に反比例するというのが私の持論ではある。
想定外の事態はいつ勃発するか文字通り予測も出来ないのだけれど、小松をすぎて加賀温泉のあたりで、パソコンが急に不機嫌になり、文字入力が出来なくなってしまった。修復に努めたのだけれど、どうにも対応できない。揺れる車内で文字の細かいヘルプ画面を見つめていると、気分が悪くなってくる。冷や汗と脂汗がとまらない。
仕事のメールにはおおむね対処できたので、画面を閉じて昼飯をとることにした。腹も減っていたしね。車内販売が通過したので幕の内を購入。
ほう。車販で売られているのには初めてお目にかかった。鱒の寿司で有名な「源」の弁当である。「立山弁当」「富山湾の幸」「三色弁当」は喫食済みだけれど、こいつは未体験。
売価700円にしては良心的内容と言うべきであろう。揚げ物と肉っ気が多いのは原価をかんがみてやむをえないものの、味ボリウムともに満足することができた。おなじ700円でも敦賀駅塩荘の「牡鹿」弁当とはえらい違いである。塩荘関係者の猛省を期す。
幸いにしてホテル到着後に、後輩の甘木君にパソコントラブルを相談することが出来て、彼のアドバイスを参考に四苦八苦したすえに機能回復に成功した。見かけは重厚長大で敏捷性に欠けるきらいがあるのだけれど、視覚的印象と違って、反応はいつも素早く的確である。鈍重な外見に騙されてはいけない。
先日行きつけのバー[sure shot]でマスターからイチゴを頂戴した。実家が滑川の農家なので、畑の横で栽培していたものとか。実が固く締まっており、酸味の中にいい自然の甘さがあった。野性味あふれる味わいで、これが本当のイチゴなんであろう。昨年は自家用のコメ(絶品)を頂戴した。兼好法師じゃないけど、物くるる友はありがたし。
ホテルの部屋で付けっぱなししているテレビは、大相撲の不祥事とサッカーの話題ばかり。福引が当たったみたいなラッキーヒットで勝利を拾ったゲームをこれだけ喜ぶのはどんなもんかと思う。精神性がコドモである。マッカーサーに12歳といわれた55年前から、いやその以前からもわが国民の小児性はかわらない。鬱陶しいかぎりである。一夜にして愚将が名将になってしまったり。まあ、今夜に白星を挙げることが出来てはじめて評価されるべきでしょう。奇跡にも勝てるとは思わないが。お手並み拝見。
大相撲がヤクザと縁が切れないのは、神社にお賽銭がつきもののように、当たり前のことである。目くじらをたてるほうがおかしい。マスコミの対応も興行の本質を知らぬ小市民的反応でしかない。徹底的に浄化してしまったら、興行的に不成立となって角界は存続できなくなる。むしろ文部科学省の管轄から外してしまって、本質である胡散臭い格闘技に立ち戻って民営化するべきだろう。
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