謹賀新年 多田神社に椎名誠。八重の桜に雪の北陸路。
生まれ故郷ではないけれど、現在の実家は兵庫県川西市にある。ここいらで初詣というとこの「多田神社」がデフォルトとなっている。天禄元年(970年)に源満仲が建立した天台宗寺院が濫觴で、清和源氏の発祥とされる。源平藤橘の一角がここに築かれたことになる。
あけましておめでとうございます。
というわけで私も有難い多田神社に初詣に参りました。
由緒正しいとはいえ田舎の神社に、これほどまでに参詣客があるとは思わなんだ。アベノミクスで景気回復が期待されているけれど、やはり氏神様にもきちんと祈願しておこうということか。
実家にいると老親と深酒するわけにも行かず、早々と寝室に引きこもることになり、となると本を読むしかやることがない。江弘毅は関西のタウン誌「meets」の元編集長でありがちなグルメ雑誌でなく「街場で暮らす/食べる/装う」を指針にしていた。どうしたって街中でしか生活できない私にとっては大いに参考になる雑誌だった。その江弘毅が「大阪/京都/神戸」の飲食について思うところを書き切っている。メチャ楽しい本でした。
椎名誠と言えば軽いタッチの私小説、というのが大方の判断でしかも絶対に濡れ場は書かないので一家全員誰が読んでも大丈夫と言われる。その椎名誠が自らの恋愛歴を力強いベッドシーン描写まで入れて書き上げた青春の記。ただし東京オリンピック前後の青春時代と、冒険作家?であった1980年代が交差しながら物語が進む。
西村賢太の「苦役列車」の要素も(日雇い労働者の日常など)もあったり、美人局との決闘があったり。かとおもえば生涯の夢であった桜蘭での撮影記やパタゴニア、ヤクートでの命がけの撮影行が折り込まれる。とにかく私小説好きにはたまらない一冊。
今週末から始まるNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公八重は同志社大学の創始者新島襄の妻女であったのだけど、私は同志社OBのくせして八重さんのことをちっとも知らなかった。とりあえず入門書を買ってにわか勉強。いやはやお転婆なお嬢さんだったんですねえ。詳しい話を書くとNHKさんの営業妨害になりそうなんで中身の紹介は控えさせていただきます。
しかし美味しいウィスキーを傾けながら読書に耽るのは人生の楽しみでありますね。
仕事始めが4日なので、2日中には富山へ戻らねばならない。冬場の北陸本線なんて何が起きても不思議じゃないから。でハイボール飲みつつ田中啓文の「鍋奉行犯科帳」など読みつつ北陸路を。
富山に着いたときは地面には雪がなく、天気予報が雪だ雪だと騒いでいたのに大したことないじゃねーかと軽く見て、行きつけのバーで一杯やって帰宅。そのままぐっすり夢の国へ。
起きてビックリ。一面の銀世界が「you've surely returned to ecchuu-toyama.」と告げておりました。
冷蔵庫に何もなかったので、雪の中起き出して近所のコンビニへ。卵と納豆とお茶を買いに。午前8時でもうこんなありさま。
午前11時、降り止もうとしない雪をものともせずに買い物へ出発。市電で西町へ。地場もん屋〜大和百貨店〜スーパーピアゴとまわってネギや白菜、鶏肉などを購入。ピアゴの姿見で自分撮り。アウトフォーカスしてあるのは、まともに撮影すると目付きの悪さが露呈して、地回りのヤーさんみたいになるから。でもよく考えれば長ネギ抱えた度胸千両系の方なんてそうそうありえないやね。
雪は時に小止みになりながらも、「粉雪-つぶ雪-ぼたん雪」がローテーションを組んで降り続いている。この調子で一日中降り積もったらかなりの大雪になりそう。
明日は初出社のあとにご挨拶回り何ぞが控えておるのだけど。いくらスタッドレスタイヤを履いていてもスピードは出せないから時間が読めなくなるなあ。といってスノーモービルで行くわけにもいかんし。
3年3ヶ月前に富山へ赴任した時には「雪なんか降らないよ、大して」と言われていたけど聞くと住むでは大違い。私がここに来てから毎年冬は大雪となってしまった。ゴルフなんかで「雨男」が嫌われたりするけど、私はどうやら「雪男」であるらしい。ケンミンの皆さんにはぜひともご寛恕の念でお付き合いを賜りたく。
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