夏バテにトロロ! 猫と放射能。微熱なんかに負けられるか。

お盆を挟んでの十日間はずっと微熱続きだった。前週に大発熱していったんは解熱したものの、何か身体の芯に疲労感と熱っぽいものが残っていて、週末の出張疲れからまた36度5分くらいの熱が続いていた。平熱が35度と爬虫類並みなので6度5分は結構きついのである。

料理人であった祖父が言っていた。「精が尽きた時は粘りのあるものを、根が尽きた時は根のあるものを」と。精も根も尽き果てているような疲れ方だったので、双方兼ね備えたトロロイモにすがることにした。8月12日の朝食である。


13日(水)の朝食。先週仕入れて帰った大好物の魚そうめんで味噌汁。トロロに入れた卵黄とペアの卵白も味噌汁へ。卵白入りのみそ汁はヴィジュアルは悪いけどコクがあって大好きなのです。


昼さがりのサンダーバードで実家のある兵庫県川西市へ。要介護年齢となった親のもとへ行くのはなかなかに複雑でもある。


さすがにお盆のサンダーバードは満席状態なので、奮発してグリーン車を取った。車中の読書は芥川賞候補となっていた小林エリカの「マダム・キュリーと朝食を」にした。猫と放射能と料理をめぐって近代から近未来が交錯してゆく。放射能を単なる悪者にするわけでなく、たぶん人類が背負ったカルマとして描かれていて、しかも構成が詩人ならではの複雑さで、でも読んでよかったなあ。


実家で過ごしたり友人とゴルフに行ったり(三田GCで98でした)、カラオケに行ったり、京都で買い物をして鯖弁当をしたためつつたのしい富山帰りをしたり。体調はぐずついていても致命的に高熱を発しているわけじゃないから、これが遊ぶんですよね。何とか寝込まずに済んだのは毎日のように食べていたトロロ様のおかげかもしれない。これは16日の朝飯で越前そばを使ったトロロそば。


田中啓文の「鍋奉行犯科帳」シリーズは、微熱でだるい時の読書に最適で、大飯喰らいの浪花奉行が食い意地の発揮にあわせて難事件を解決する、ほとんどマンガの面白さ。


日曜の夜は「疲れた夜のド定番・生姜焼き」に京都土産の魚そうめん(ホントに好きなんですどうして富山で売ってないのか)、オクラとトロロの合わせ和え、ミョウガたっぷりの冷奴。


17日は富山商業が2回戦突破でベスト16へ。すでに富山に住民票を移して5年半にもなるから高校野球やサッカーは完全に富山びいきとなっている。ピッチャーの森田君がいかにも田舎の子らしくって、笑顔で投げているのが印象的だった。


さて18日の月曜日にはお盆休みも終わって、ひさしぶりに出社だから朝からトロロそばに納豆までつけて自らを鼓舞したのだけど。どうにも体調がぐずついていて、やはり54歳の体力しかないのかとあらためて加齢を意識したり。


そんなことでトロロに縋りながら夏バテの季節を過ごしていたのだけれど、いやまあこの数日後にはなんとも大変なことになってしまったのでした。

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