入院生活あれこれ。
入院していると普段得られないものを得ることができる。その最たるものが「やり場のない時間」というヤツで。どこかに出かけるわけにもいかない。だいいち背中に縫い目あったり、点滴でつながれていたり。また院内はもちろんのこと禁酒禁煙だから(まあタバコはすわないけど)、それにともなう楽しみというのもない。テレビを呆然と眺めるか、本でも読んでいるか。私はテレビより本でした。 3月8日に入院して9日が手術、12日には退院してしまたので、まあスピード入退院ですよね。その間に上記の4冊。男性作家が1冊だけなのは、まことに昨今の日本文学を反映しておりますね。 人生は特記すべき大障害がそうあるもんじゃないけれど、それでも心が痛む小さなトラブルや行き違い、ボタンの掛け違いがたくさんあって、そんな小さな山やら谷やらこえて、生きていくものなんですね。4冊ともにしみじみと生きてあることの幸せを感じさせてくれました。入院にはもってこいのセレクトでございましたね。 あと病院生活のアクセントというべきが3度の食事で、わたしは内臓系じゃなかったから「常食」だったけど、それでも相当に塩分が薄くて、若干高血圧気味にはいい療養になったかも。ただいくら入院しているからって、嫌いなものには断固として手を出さない。牛乳。りんご。バナナ。みかん。近代栄養学がなんといおうとも。 手術して縫合したあとには、こういった「消毒済みガーゼ」を貼ります。別に消毒液とかつけないのね。手術の翌々日からはシャワーも浴びるように指導され、現代の医学では縫合痕を密封するのでなく、よく洗って通気性を持たせて乾燥させることになっているようです。 病室はこんな感じで、14平米ほどの個室。独身なので何があるかわからないから、入院保険とかいろいろ入っておいてよかった。PCもケータイも使い放題だし。まあ病衣を着てPCにむかって点滴うけつつ仕事するのはいかがなもんかとも思いましたけど。おまけに窓からはオフィスが見えるし。 それでも大過なく退院することができ、抜糸まで1週間の禁酒といオマケまでついたけど、無事に20日には抜することができました。病院スタッフの皆様のおかげであります。感謝。