地震予知と夏風邪そして原発
困った出来事が起こる前にはおおむね何らかの前兆がある。こたびの東日本大震災でも様々な予兆現象があった。大船渡漁港ではマイワシが季節はずれに大漁になり漁師を喜ばせていた。まだ真冬の寒さの東北で、アリが列をなして壁を上っていたのも目撃されている。阪神大震災の前には方向性を失って迷走?するハトの群れが報告された。動物には災害への予知能力があるらしい。
地震と言えばナマズ
私にも変な予知現象があって、「風邪をひく前になぜか大騒ぎする」ようなんである。今週は本社から応援部隊が次々と訪れてきたから、夜毎に余念なく懇親を深めていたのだけど、いつもより妙に飲めてしまったり歌えてしまったり。一昨日なんかついに朝5時まで騒いでしまった。
土佐藩主 山内容堂
「酔って候」 柳ジョージとレイニーウッド
土佐の鯨は大虎で
腕と度胸の男伊達
いつでも 酔って候
二升入りのひょうたんで
公家を脅かす無頼酒
粋な 酔って候
鯨海酔侯 無頼酒
鯨海粋侯 噂の容堂
新橋両国柳橋
夜が明けるまで飲み続け
粋な 酔って候
かような唄を放歌高吟するからいかんのだけどな~。やっちまったものは仕方がない。止むを得ないものは即ち止むを得ない。昇る朝日を背に受けておうちへ帰って行ったのでした。
二時間ほど眠って空腹で目が覚めた。そういやロクに喰わずに騒いでたもんな。それと体調が変。二日酔いじゃなくって、妙な寒気にのどの痛みさらに鼻水とくれば夏風邪に相違ない。あ~あ、やっちまったなあって感じである。朝から暑いんで素麺作って。葱紫蘇茗荷をどっさり。すり胡麻たくさん。錦糸卵に土生姜おろして。
茗荷って物覚えが悪くなるとか言って、受験生の嫌われ者だけどさにあらず。生姜と成分が似ており、身体を温めるから冷たいそうめんの友にぴったり。香り成分にはアタマをはっきりさせる作用や集中力を増す作用もあり、むしろ受験生にはお薦めなんだがな、などと思いつつ朝食をしたためておもむろに会社に電話。「今日は何のアポイントも入ってへんし、ここんとこ休日出勤ばっかりやから早めの夏休みをもらいますわ」って。
寝ていてもハラは減るタチでして。お昼はちょうど安売りで買った辛子明太子があったからパスタを制作した。オリーブオイルでニンニクをどっさり(ふたかけ)炒めて、茹であがったパスタに白ワインで少し緩めた明太子をからめる。青紫蘇と刻み海苔をたっぷり振ってまんなかに明太子をちょいとのっけて。スタミナ満点。スパゲティ80gが標準の一人前やけど私は120g使います。
食後はケーブルテレビでやっていたジャッキーチェンの「蛇形拳」を見た。「笑拳」「酔拳」とまあ似たようなストーリーとキャスティングで作るもんだわと感心する。でもどれを幾たび見ても飽きずに楽しめるのが香港B級映画の凄いところ。1977年制作なんでジャッキーはまだ23歳だから若いのなんの。
無邪気に笑ったあとは少し深刻な読書を。佐野眞一「津波と原発」を読む。前半の津波ルポはやっぱり大人のルポだなあと。「赤旗」の編集者で津波の大家である人間が病院から救助されたときに、自衛隊に渡された毛布を退院する時も肌身離さず「俺、ずっと自衛隊は違憲だから駄目だと言ってきたけど、考えを変えたよ」と「転向」するくだりとか。新宿ゴールデン街のオカマが故郷で被災した一件とか。乾いた表現がいい。惨劇を前に「泣く」文章を書く奴は最低だからね。
後半の原発問題は、評価を差し控えます。この本とは別の反原発の本を続けて読んだけど、少々の読書で云々言える問題じゃないもん。
他にも一冊「バナナは皮を喰う」(暮しの手帖)まで読んでしまったから、とても晩飯を作る時間はなくなってしまった。割引セール中の吉野家へ出撃し、牛鮭サラダ定食をライス半分でオーダーした。あとお新香も付けて540円なり。風邪をひいたときは禁酒。午後11時には睡眠導入剤の働きで熟睡し、今朝7時には爽やかな目覚めが。やっぱり風邪には栄養と休養。一撃で退治したのでした。
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