道草の達人2

ちょいと東京まで仕事に行って来たのである。まあ本業の方は無事に終了し、夜には旧友と軍鶏鍋をつついて焼酎の一本も空けて大満足でありました。

明けて本日。遠路越中にまで帰らねばならぬ。今回は御茶ノ水に投宿していたので、10時にチェックアウトすませて、JRの駅を目指した。最寄の駅は御茶ノ水であるけれど、まあ1時間くらいの道草を食っても天罰はあたらんやろ、それくらいでバツがあたるんならとっくに刑死しとるわい、てな気分で神田小川町は「やぶそば」の前を通過して靖国通り沿いに西進する。



神田すずらん通り。古本屋好きの聖なる巡礼地である。この街角で(とくに小宮山書店のガレージセール)いくつもの掘り出し物を獲得したものだ。井伏鱒二「厄除け詩集」の初版本、内田百間「東海道刈屋駅」、獅子文六「娘と私」など。とりわけ、中央大学駿河台ホールで毎月仕事があった時は毎回5冊くらい抱えて帰ったものだった。今日はまだ10時前後と言うことであいている店が少なく、
単なる散策になったのは残念なことである。



こういう店頭が購買欲を刺激する。時間がないと言いながら、古典文庫「上方狂歌集」を購入した。眞鍋廣済編。昭和45年9月刊。世間が大阪万博なぞで浮かれている時分に、龍谷大学の図書館を虱潰しに調べたえらい人がいるものである。

我が恋は下手の浄瑠璃下手の三味 語るはかりてあふふしはなし 揺擲




水道橋と神保町の間にある、天丼専門店「いもや」。ここの600円の天丼を、古書店めぐりの仕上げに幾度食したことか。江戸下町の、古きよき東京の良心をかんじさせる天丼であった。誠意を込めて掻き込んでいたものである。開店前であったことが本当に悔しい。




今回はデジカメを忘れていったので写真は携帯電話ものである。喫茶「さぼうる」。ここの大盛ナポリタンスパゲティも得も言われぬ昭和の味である。






帰りの特急はくたかで食べた「ほくほく弁当」。鮭の粕漬けとこんにゃくの田舎煮が美味。でもねえ、やっぱり上越路の最高傑作は三新軒の「鮭の焼漬弁当」ですね。膳列車での販売を心より願うものであります。

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