バレンタインのその夜は。富山の街を5軒ハシゴで朝帰り。



先週の某日。昼飯時になってオフィスの中は自分ひとり(何しろ少人数所帯の地方営業所なんで)となり、前々から気になっていた富山駅前の「九州豚骨ラーメン」にひっそりと出撃した。

まずスープがぬるい。この段階で意欲半減。おまけに豚骨ラーメンには禁じ手のモヤシが入っている。さらにコクを出そうとして大量に投入されているラードが脂くさい。ひさびさの失敗。夕方まで胸焼けがした。


そんなわけで夜は食欲がなく、後輩G君と出かけた割烹ふうスナックでは満員で断られ。まあしゃあないかとセカンドベストで入った居酒屋で「塩鮭・辛口」てのを頼んでみた。

ご覧のとおり何とも懐旧の念を催す塩吹きぶりである。カンピンタンの、昔の塩鮭っちゃア箸の先にちょぼっと取っては飯を頬張るもんだったよね。なんて。もちろん今では飯の代わりに飯のエキス、日本酒をぐびぐびやってるわけなのだけど。いやこれが酒にあうのなんのって。


勢いがついた我々はそのまま新世界(富山のかつての色街)にある、某スナックへと進撃。泡盛と角瓶のハイボールをチャンポンに。昭和レトロなお店で懐メロなど歌ったり。


それだけならばまだいいが。さっきの居酒屋で桜木町の某ママに出くわして「今日はバレンタインだから後で来てね~」としっかり営業されていたのを思い出し、のこのこ行くんだな、これが。そこで閉店まで騒いで。「お寿司行こうよ」とねだられて打出ビルの「寿司久」へ。わりときちんと江戸前なのにとてもリーズナブルで感心。富山じゃお寿司は贅沢品じゃないからねえ。

腹ごなしにカラオケ行こうと意見が一致。美女二人に挟まれて上機嫌(に決まってるよな)でまたお歌の練習にいそしんで。


たぶん午前4時頃かな、帰宅したらこんなものがポストに。遅くに戻って朝刊が入っていると自分がロクデナシになった気分がする。たのむから配達時間を6時くらいに引き下げてくんないかなあ。


明け方まで活躍したせいか、昼になったらハラが減って。ガツンとカツカレーである。金沢風の濃厚ルーにキャベツがよく合う。シャキシャキバリバリといっときました。二日酔いほど食欲が増すのは毎度ながら不可思議なことだな。


お昼休みの残りの時間はアイスモナカを齧りつつ、万城目学の最新エッセイを読む。世の中には瓢箪栽培家の専門誌があることとか、瓢箪に人生をかける方々がおられることを知った。


暴れすぎたので、この日はとっとと帰宅してお酒とタバコを抜いて。人生はメリハリが大事なのよ、メリハリが。などと自己弁護しつつ。

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