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京阪プレミアムカーに乗った。先斗町は日付変更線から。セブンイレブンのワインと通販番組と。

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その列車に乗りたいから、乗ったのである。目的地で何かする予定もない。予定があると心がせわしい。という、内田百間翁のマインドがご降臨したわけでもないのだけど、このところ評判の「京阪特急プレミアムカー」に乗り、京都まで。 新幹線のグリーン車よりさらに座りごごちの良い3列座席で、まあいっても京阪特急のスピードだから、サンダーバードみたいに狭軌ではありえない160キロで突っ走り、前後左右上下に痙攣を起こすような揺れがあるわけでもなく、振動はゆりかごのごとく。前夜にさんざん呑んだくれて睡眠不足だった私は、前後不覚に寝入ってしまった。この車両、寝心地については私鉄車両のベストワンかもしれない。 京都までいってしまえば、逢いたいひともいて、木屋町、祇園。先斗町といく場所に事欠かない。しかし国慶節の京都は、かの国からの観光客がひしめき合って、先斗町が普通の静けさを取り戻したのがようやく日付も変わろうかという時分。 京都からあくせく終電で戻るという概念は私にはないので、しっかりと呑んで楽しんで、ホテルの部屋でセブンイレブンの赤ワインで一夜を閉じる。こういう状況で、ぼーっとしながら観る通販番組というのも、なんかいいもんですね。 朝からホテルのバイキングに取り組む覚悟がないもんで(だいいち二日酔いでそんな食欲ないです)、チェックアウト後に、河原町蛸薬師の「都そば」へ。かつては四条〜三条の間に何軒となくあったのだけど、みんな牛丼チェーンになっちまったもんなあ。別に取り立ててウマいもんじゃないけど、しょっぱくて熱い出汁が、アルコールに疲れた胃に優しいのです。

赤身肉200グラムで昼からワイルドに。コルゲートを個人輸入? 原田マハと三浦しをん。北新地最強のシメ。

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週に一度はこうやって昼からステーキに食らいつきたい。赤身肉200グラムにサラダをつけて1300円。醤油オニオンソースがついてくるけれど、粗塩と粗挽き胡椒だけでゴリゴリと食っていくと、自らに潜む肉食獣が目を覚ます。 Born to be wild.最近では歯ブラシもワイルドな奴に凝っていて、Amazonで仕入れた米国コルゲート社製のコイツは、ブラシの中にビニールの円筒が並んでいて、かなり過激なマッサージ効果があります。並行輸入品しかないから、単価が高いのが難点。成城石井あたりで輸入販売してくれないかなあ。 もうとっくに夏も終わってしまったけど、原田マハの「夏を喪くす」は、舞台を懐かしの富山、さらに高知、沖縄、ニューヨークと4つの舞台でいろんな女が「喪くしていく」物語集になっていて、男の子だって哀しい人生を送っているのだけど、女の子も大変なんだなあと思わされる。「そんな話あるわけないやん」と思いつつ、場面ごとで風景や衣服、食べ物とか家具とかに、しっかりとしたリアルの足跡があるから、納得してしまう。作者がキュレーターとして「モノ」としっかり向き合ってきたことが、この人の描く小説の特殊効果になっているような気がする。そろそろ冬ですけどオススメの一冊。 東京の、どこにでもありそうな近郊駅の、駅前にある便利屋「多田便利軒」に住んでいる多田啓介と、居候の行天春彦を中心に、沿線都市という名の中途半端な田舎で繰り広げられるドタバタシリーズの、ようやく文庫版で最終巻が出た。普通の人が、何かに執念を持って、どんどん変な人、異常な人になっていく。そのきっかけはバスの運行に対する疑念だったり、自然食品を媒介にした思考宗教だったり。そんな中で、普通にはちょっと社会的に変わっているはずの、フロント企業(要するにヤクザですね)とか、売春婦、LGBT、といったみなさんが正常かつ冷静な判断をしていたり。文字通り「狂騒曲」なのですね。 これは第1巻からぜひお読みください。三浦しをん、相変わらず好調ですねえ。 2週間ばかり出張もなく、北区界隈で遊んでました。北新地で相当な時間まで遊びあるいて、午前2時頃に讃岐うどんの「香川」へ。ここの「細カレーうどん」何と言っても北新地最高の「シメ」なので、ダイエットだ糖質制限だという、つまらん概念を放り出して、一心不乱、

富山ブラックラーメンと県観光課の力学。人生初の立山登山。道具にはお金をかけないと。韋駄天伝説。

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2週間ほど前のことであります。またまた富山へ行ってまいりました。行き出すと続くんですねえ。サンダーバードから新幹線を乗り継いで。駅の一階に伝統的富山ブラックラーメン「大喜」が出店しているので、迷わず直行。元々のコンセプトが「ご飯にあうラーメン」なので、まあ醤油の原液をすするがごとき強烈な塩気なのね。で、いつものように「小ライス」を頼もうとしたのだけど、メニューに「昆布おにぎ り」が追加されているのを発見して、驚きつつ注文。 某広告会社制作による県の観光ポスターには、このブラックラーメンに、店にはない昆布おにぎりが添えられている。間違えて観光客が注文して気分を悪くしたらどないするねん、と思っていたけど、ようやく現実が追いついたようで何より。 翌日が、なんと人生初の立山登山なのでした。バスで室堂まで上がって、散策路を歩き回ったことはあるけれど。今回は室堂から雄山山頂、3003メートルを目指すんである。 57歳、登山経験なし。果たして生還できるのやら。 中間地点の山小屋を過ぎて、あと残り300メートルを登るのが大変だった。両手両足を駆使して、懸垂とヒンズースクワットを同時進行してるみたいなもんだった。 頂上についても、さらに尾山神社まで参詣に行くので、もうひと頑張り残っているのでした。3003メートルでも充分に空気薄いし。とても固形物を食べる元気なし。 達成感というよりも、尾羽打ち枯らした感じですよねー。一応トレッキングシューズは履いて行ったのだけど、安物だったのですぐに足首を捻ってしまう。登山道具だけは金を惜しんだらあきませんね。 通販で買った登山杖。1500円で安かったのだけど、ぐにゃりと曲がってしまい、今回でそのまま使えなくなってしまった。でもまあこれがなかったら下山できなかったと思うので、たった一回の逢瀬だったけど感謝してます。 下山の途中ですっかりへばってしまい、随分と遅れてしまったのだけど、ハーフウエィを過ぎたあたりで「あと少しで生ビールが飲めるんだ」と思い出してからは一瀉千里。全く別人になって山を駆け下り、若い人もゴボウ抜きにしてしまったのは、ここだけの話。