秋の京都で紅葉紀行。元市民ならではのマル秘ルートをご紹介。猫の平和と新島八重と。

大阪出張の道すがら、京都に途中下車。学生時代に4年社会人になってからも5年あまりと、足掛け9年も住んだ土地だから、街の構図は良く分かっている。11月23日勤労感謝の日、まさしく見ごろの紅葉を求めて南禅寺へ。何のかんの言っても大したもんだよね。人出も恐ろしいほどだけど。


京都での南禅寺~永観堂~哲学の道という、お定まりながらベストな紅葉鑑賞コースを楽しくスムーズに回るには地元民ならではのコツがある。いつもこのおバカなサイトをご覧いただいているお礼にこっそり伝授いたします。

JR京都駅からのスタートであれば、黒山の人だかりとなっているタクシー乗り場とか積み残し連発のバス乗り場に列を作ってはならない。

シーズンの京都は河原町通りと東山通りが慢性的に渋滞して、岡崎道まで40分近く満員のバスに閉じ込められる事態がふつうに出現する。

さいわい古都に似つかわしくない大量高速交通機関が地下を走っているから、京都駅から「烏丸御池」まで地下鉄で移動するのが一番。秋の空の高さに突き刺さらんばかりの勢いあるケヤキ並木を東方へ、寺町方面に移動しよう。


南禅寺から銀閣寺(哲学の道の終点)まではかなりの距離があるから、まずは腹ごしらえが肝心。麩屋町御池下ルの「晦日庵河道屋」へおもむいて、九条葱の香りもやさしい「鴨南蛮」に舌鼓を打つことがベストの選択でしょうね。なにより温まるし。この美味を私一人でいただいたのか、楽し麗しの相棒がいたのかはご推察にお任せするとして。


御池通を市役所方向に横断したら、おもむろにタクシーをつかまえるといい。永観堂でも南禅寺でも1000円未満で到達する。ただしそれらの門前まで行くとなるとクルマで人込みをかき分けることになり、周囲の「バカヤロ迷惑なんだよ」的視線に耐えるという相当な根性が必要だから、「クルマをとめやすいところまで」と運転手様に申し伝えておくことが大事である。

まああの辺まで行けば人の流れに乗ってしまえば、あとはあまりに見事な絶景を見上げて嘆息しながら歩くだけでいい。あと哲学の道では間違えて疎水に落ちないように。落ちたって高が知れた水深だから打ち身くらいですむだろうけど、まずみっともないし着替えを買うのも馬鹿馬鹿しいし。


この日は11月下旬と思えぬほどの陽気だったので、道端で猫が日向ぼっこしていた。やっぱり猫は平和でいいですね。


さて哲学の道も終点に差し掛かり、銀閣寺道(今出川通り)に出られたら、ここでも市バスには乗らずにタクシーで「烏丸今出川」へ急行するべき。NHK大河ドラマ「八重の桜」でおなじみ新島襄創設の同志社大学と広大な京都御所を眺めながら、地下鉄烏丸今出川駅へ。京都の地下鉄駅はトイレがきれいなのでそろそろ満杯の膀胱救済にはお勧めです。

しかしわが母校同志社も卒業より三十数年余、モダンになりましたなあ。そのころ私なんかが学内伝説で聞いた新島八重像は「八重の桜」のそれとずいぶん違ったものでした。ライオネス飛鳥かジャガー横田かダンプ松本かというマッチョぶりと、亭主を完全に尻に敷く猛妻ぶりと。


烏丸今出川から京都駅までは十数分。駅ビルの地下でお土産を買うもよしだけど、伊勢丹の地下で京都ならではの漬物・湯葉・油揚げなどをぶら下げて帰宅すればその後数日は生活がトレビヤンになること間違いなし。

紅葉の感想を述べ合うパートナーが幸いにしておられるなら、駅から徒歩2分の「京都センチュリーホテル」2階のバーで電車が来るまでイッパイやるのも素敵であります。

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