猫語がわかるのか西加奈子「しずく」、新ジャンルの時代ラノベ「鍋奉行犯科帳」、椎名誠で振り返る人生、正岡子規のユウモア。北陸一の濃厚つけめん。

2月に入って期末決算も近いせいか売り上げが足りないの利益が足りないのと追いまくられて、もういいトシなんだから楽させてほしいと思う。早期退職に応募してとっとと隠居したいけど、ほったらかしにして敵前逃亡するわけにいかない仕事もまだあるし。いつまでつづくヌカルミぞ。

というわけで直木賞おめでとうの西加奈子です。ホントに猫語がわかるヒトなのかもしれない。テヘラン生まれのカイロ育ちだからドライな文体を駆使できるのか。当分ハマりそうです。


これはライトノベルっていうんでしょうかねえ。大喰らい痛快サスペンスコミカル時代劇なる新ジャンルが開拓されてしまいました。読んでるだけで鯖寿司が食べたくなって、大阪からの帰りに柿の葉寿司「鯖」を購入して、二日間楽しんでしまった。柿の葉寿司の発明者にはノーベル賞とは言わんけど文化功労章くらいあげてほしいもんです。


シーナさんのアウトドア回想録。30数年前から「怪しい探検隊」を愛読しているので、自分自身の三分の一世紀を振り返る材料となりました。離婚したり結婚したり破産しかけたり、毀誉褒貶喜怒哀楽の激しい人生だったな~今が一番幸せだと信じよう。「沢野ひとし論」など友人を論じるその語り口が、どうにも1960年代反体制派ぽいのよね。時代精神なのかもしれない。


子規はユウモアのある人だったと思っていた。自分の業病すら俳句のネタにして。軽妙に分泌を操りながら、じつはそれは筆ではなくて鋭利なる銘刀だったんじゃないかと。北陸にもそろそろ春が来てほしいから一句ご紹介「紅梅や秘蔵の娘猫の恋」。


昔のやくざ映画で梅宮辰夫が凄んでいたっけ「おやっさん、神輿やないの。神輿が一人で歩けるっていうの」なんて。その「神輿」なるラーメン屋が金沢にあって、仕事で行ったついでに北陸一濃厚といわれる「特濃つけめん」をいただいてきた。天下一品のコテコテスープに豚骨とラードをぼかすか突っ込んで、魚介の粉末を溶かし込んだような。


金沢といい京都といい、「古都」なんて言われる伝統の街がじつはとんでもない生命力とぎらぎら感を持っていることは存外知られていない。しぶとく歴史を守る連中には、それなりに工場を要請するような食い物があるもんなんですねえ。

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