吉本隆明「開店休業」に文章の認知症化を哀しむ。越中にようやく降雪が。相変わらずの鶏ガラ三段活用術。大阪へは東京回りで。

暖冬と言われ、ことしはもう積雪のない冬になるんじゃないかと期待していたのだけれど、借金の利息のごとく、きちんと雪は降るんですね。「列島大寒波」「北陸で積雪80センチ」とか例によってメディアは空騒ぎをしていましたが、まあ実態は富山市内で40センチってとこでしょうか。


この冬は週末ごとに鶏がらスープを取るのが習慣となってしまいました。ガラと一緒に手羽中も煮込んでしまい、ダシガラになったヤツを辛子酢醤油でやると、これが廃物利用と思えないほどビールに合うんですね。そしてガラスープで仕立てる野菜メインのちゃんこ鍋が、冬場のカロリー過多となる身体を引き締めてくれます。


ちゃんこの翌朝は残り汁で雑炊を。廃りものと言いながら、逆に「うまい汁を吸う」ことにもなるわけで、婦女子のお好きなコラーゲン摂取もバッチリと。なんせ朝にはゼラチン質が固まって、鍋の中がプルプルになっております。甘利さんも同じ吸うならこういう健全な「ウマい汁」にしておけばよかったのにねえ。


日曜日(23日)は朝から吹雪いておりました。翌日が大阪の本社で会議とあって、風と雪に弱いサンダーバードが「全便運休」なんてことになるとえらいことになるから、前日入りが必須条件であります。参勤交代ならぬ本社出張はサラリーマンのあがらえない宿命ですな。


出張前の昼飯は、「スープだけ自家製」のラーメンで。鶏がらスープに出汁(カツオと昆布と干し椎茸でとってます。えへん)を2割ぐらいまぜるんですね。そしてそこからが一気に俗化します。例の、「味覇」を5センチばかり。こいつがないとラーメンらしい「いい感じの品のなさ」が出ないんです。さらに醤油やら何やらで味を調整。

あと近所の「大阪屋」なる安売りスーパーで買ってきた焼き豚とメンマを乗っけて。まあ手抜きではありますが、なんかなつかしい「中華そば」の味にはなりますね。


 富山駅へ行ってみると、サンダーバードが次から次へと「運休」へ。しゃあないですね。裏ワザで「東京回り」を選択いたしました。雪と風には抜群に強い北陸新幹線で東京へ、さらに東海道新幹線で大阪へ行くという「鉄男」にはたまらん組み合わせです。

ただこまったことに「かがやき」の普通席が満席だったので(自由席の設定がないのです)、泣く泣くグリーン車へ。差額は当然自己負担です。厳しい会社なんです。


東海道新幹線は当然普通席です。というか新幹線って揺れないから普通で充分なんですね。走るロデオマシーンと呼ばれるサンダーバードだと、疲れているときは自腹覚悟でグリーンに乗りますけれど。


大阪に着いて、「精養軒」なるまるで洋食屋みたいな名前の中華屋で定食セットを。八宝菜やらカラアゲでビールを楽しんで、残った「あん」にカニ玉を絡めて簡易天津飯にして仕上げます。


大阪での仕事を済ませてみれば、またサンダーバードは間引き運転だし。それを理由に京都でもう一泊してしまいました。で、富山に戻るべくサンダーバードに搭乗してみれば、「走行中に異音がしたため全車両を点検します」とやらで30分の臨時停止に。まあご覧の絶景を眺めながらなので、
別に文句はありません。


車中「吉本隆明」の「開店休業」を読みつつ。われら全共闘世代の尻尾にあたる人間には何かと縁の深い思想家?が最晩年に記した食物エッセイで、文章がかなり認知症になっています。「麒麟も置いては駑馬に劣る」ってやつですね。中学生の綴り方みたいで、かわいいと言えばかわいいのですけど、あの吉本がねえ。「共同幻想論」の影響がいまだに残る老闘士・老同志にはお勧めしません。

記憶違いやら事実誤認やらだらけなので、各編ごとに長女のハルノ宵子が追想やら事実チェックやらを入れてます。認知症の介護を(じっさいにされていたのですが)見ているみたいで、長寿社会の悲哀ですね。


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