赤い彗星を飲み込んで。赤い食生活と散々な初ラウンドと。天丼いもやの消滅。神田古書街の収穫。赤い書評はまっぴらごめん。

気が付いたらもう2月も初旬を過ぎつつあり。トシを食うとE=mc2の法則を外れてしまうのか、地球自転速度よりも時間の経過が早くなって困る。私だけでなく周囲の同年代がひとしなみにそう言っているんだから、アインシュタインにも誤謬があった、ってことだな。

さて1月の31日にようやく今年の初ラウンドを。兵庫県三田GCにて。越中のゴルフ場も正月前後は奇跡的に営業できたのだが、先日の雪以来すべてクローズとなっておる。

2ヵ月ぶりに、全く練習もしないでクラブを握るとこういうことになる、見本みたいなラウンドでありました。なさけなや。


ラウンドの夜は翌日が月曜日で仕事だというのに、最近はやりのロティサリー屋でチキンをかっさばきながらワインを鯨飲。さらに日曜営業のバーに躍り込んで、はてさて午前2時ころまで大騒ぎをしたような。55歳という年齢にもっと謙虚にならんといかんなあ。

翌日は完全にHangoverで、こういうときは胃腸循環器前頭葉をいっきに活性化させるために、いいものがあるんですね。韓国の純豆腐(ズンドゥブ)ですな。真っ赤に煮え立つヤツを流し込むと、体内いたるところで休火山がドカンボスンと活動を再開いたします。


コリアンパワーのおかげでなんとか午後の会議も乗り切って、勇躍サンダーバードへ。この6年半にわたる滞在期間に幾度ご乗車申し上げたことやら。月2回の往復とすれば、ねがいましては、ご明算、4×12×6.5=312 と相成ります。いやはや。


富山に戻れば戻ったで、まさしく朋有り遠方より来る、で1年半ぶりの再会を祝して、これまた3時ごろまで気炎を上げてしまいました。ホント、歳を考えようね。

したがって翌日はこれがまた、頭は重いし胃袋は鉛がたまっているみたいだし。出先の高岡で「麺崋山」なるこってり系のラーメン店に乱入し、「大辛火山ラーメン」を注文。食道から胃に至る通路をリアルに暑くて赤い塊が下っていく感じで、やはり私はドMなのかもしれません。


そんな日でも、また夜になると出撃してしまうのね。雪はずいぶんと溶けてしまったけど、かつて大雪の夜に、一緒に歩いていたコピーライターがこの側溝にズボン!と落ちてしまい、一瞬神隠しのようになったことなんかを思い出した。


戻って二日後には東京へ。仕事を終えて、友と久闊を叙して。たのしかったなあ。つれていってもらった新橋駅前第2ビル地下の店、また必ず行きます。その時もぜひご一緒に。

翌土曜日は富山に戻るだけだったので、ひさしぶりに古書街をぶらつきたくて神田に宿をとった。すずらん通りの真ん中にビジネスホテルができているんですねえ。

小宮山書店はじめ数軒で収穫があり、水道橋駅方向・白山通り沿いにある「天丼 いもや」で昼食をしたためんとしたところが。なんと閉店してしまっているではないですか。

仕方がないから獲物をかついだまま、水道橋へ。電車の出発時に読売巨人軍の応援歌「闘魂こめて」が流れる駅など、こういう時でもないと足を踏み入れたりはしないのだけど。


手に入ってやれうれしやの2冊。水滸伝108回本の、宋江が朝廷から毒酒をくだされて、黒旋風とともに自死してしまってからの、生き残った豪傑たちの物語。日本じゃ北方健三が「楊令伝」「岳飛伝」を書きつないでいるけど、まあそれのタネ本とでもいうべき本ですわね。

北方水滸伝は、たしかに原作にとらわれないオリジナル性の極めて高いものではあるけれど、とはいえ豪傑たちを全く違う人物にはできてはいない。まあその換骨奪胎ぶりが面白くもあるし。


そうそう北陸新幹線に乗り込むその前に、天丼を食い損ねたくやしさから、水道橋発秋葉原経由で有楽町へ。幾たびここでご紹介したかわからないくらいリピートしている「銀座・はしご」へ。33年食べ続けて飽きないのは、この店が自己成長を忘れずに味のリファインをつづけているからなのか、
単に私が食欲のパラノイアだからなのか。


ちなみに「水滸後伝」は帰宅後、イッキに読み上げてしまいました。何百年も読み継がれるエンタテインメント作品というのは、しぶとい面白さがあるもんですね。

それと巻末に紹介されている1950年代の共産中国での、この作品への書評がすごい。この単なる盗賊豪傑謀反小説が「農民蜂起」「階級闘争」なんだと。面白いものを単純に面白がれない社会ってのは、私は嫌だね。

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