毒と棘の時実新子。新地の鰻。朋あり。伊坂マジック。

時実新子は「ババアになりそこなった文学少女」とか言われるけど、そんな純情なものでなくて、爆弾のような女である。毒は強く、棘がいっぱい。17の時に見たこともない男に嫁入りさせられて、それが傷痍軍人で、DVで。でも境遇にめげることなく頭の中だけは自由奔放に。もう故人になってしまわれているので、これから先に新刊が出ることもなく、ネットの古本屋でぽつりぽつりと在庫を集めては楽しんでおります。


昼飯を求めて北新地をさまよううちに「鰻丼1000円」の看板を見つけて早速侵入した。夜はおばんざい屋になるらしい。まあ吉野家とかすき家の鰻丼よりは随分とマシかも。


朋あり遠方より来る。富山時代によく行っていたショットバーのマスターが来阪。大阪のこてこてエリアをご案内、ということで我が地元の天神橋筋商店街へ。昼っからのはしご酒で、前夜も相当に呑んでいたのでかなり厳しい迎え酒となりました。まずは中崎町の「うまい屋」でタコ焼きにビール。だし味で焼き上げるタコ焼きなんて、富山にはありえないから、喜んでもらえたような。



2軒目は商店街の「七福神」で串カツを。「ソース二度漬けお断り」が本当にソース入れに書かれているのを見て「ほんとなんですね」と。ここでは盛大に食べて、生ビール(私は発泡酒だと思ってる)からハイボールに切り替えるころには、前夜の酒もどこへやら。
グイグイとおかわりが弾んで、昼っからまともに酔っ払いとなってしまいました。


陽の高いうちからふらふらになって帰宅。読みかけだった伊坂幸太郎の「火星に住むつもりかい?」を読む。思想警察が、全くの無実の市民を死刑囚に仕立て上げて、その死刑執行が大衆の娯楽になっている、仮想現実の仙台市。主人公かと思っていた人間が消されてしまい、一体誰が主人公で、誰が彼を操っているのか。伊坂幸太郎お得意のパラレルストーリー展開で、引き込まれるうちにスルッと読んでしまった。


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