ウナギの旬は秋だと言うけど 東海道ウナギ紀行

通人によるとウナギの旬は秋だとか。自然の暦で生きる天然ものならいざ知らず、私ごときの財布で食える養殖物に旬などない。しかし秋も深まり「食欲の秋」全開ともなれば、大好物のウナギに手が伸びるのもこれまた天然自然の理というべきであろう。


近年のシラスウナギ不漁で、養殖モノでさえ価格高騰のご時世である。「旨い安い」がモットーの天神橋筋商店街の専門店も例外ならず。ご贔屓の「魚伊」でも「鰻重・竹」がついに2500円ともなってしまった。サラリーマンの昼食としてはいかがなものか。独身ゆえの贅沢で(普段は粗食だからねえ)エイヤと喰ってしまった。

カリッとした地焼き・長焼きのウナギは浪速の味だ。東京のふんわり蒸し焼きもわるくないけど、私にとっての故郷の味はこれなんである。またこの長焼きに、奈良漬が絶好のパートナーになるんだなあ。江戸もんがこんな粋な食い方を知らんとは気の毒な限りと思う。


天満で鰻重を堪能した翌週、出張で御殿場へ。太平洋クラブ御殿場コースで三井住友VISAマスターズの前週にトーナメントコンディションでマゾヒステリックなゴルフを(ご接待しに)出かけたのである。いかようにドMなゴルフになったかはまた別途ご報告申し上げる。


御殿場からの帰途、静岡で旧知の友人と一献。20年来の付き合いで、同じ業界にいて、たまに酒を酌んでタイムラグなしに楽しいなんて、これほどの幸せはなかなかございませぬ。


静岡の帰りに浜松駅で途中下車。ざっと20年前は週に2~3回は東京大阪間を往復していた。昼飯時の無聊をなぐさめるために、なるべく浜松停車のひかり号を選んでは、この「自笑軒」の鰻弁当を買ったものだった。車内販売で日本食堂謹製「温かいうなぎ弁当」も売っていたけど、レンジでチン!のウナギと違って、さめていてもこんなに旨い鰻飯があるかと感動しつつ毎度箸を取っていた。あのころは1100円だったと記憶する。


見た目に四半世紀の変化なし。お味も同様。肝焼きが少し硬くなったかな?あからさまに変わったのはお値段で、2300円は駅弁としては厳しいものがある。やはり沢山は売れないようで「数量限定販売」になっていた。郷愁がなければ私にも手が出ないもの。


新大阪駅に着いたら窓の外が黄色一色で、さてはと思って先頭車両までおもむいてみれば、架線試験車両というか通称「ドクターイエロー」が停車していた。ホームの上は鉄道オタクがカメラを下げてずらり。どうやって特殊車両のダイヤがわかるのか私にはようわからん。


大阪では実家に立ち寄ったり、季節モノのお洋服を購入したり。その他にアレもあればコレもあり、肉体疲労時の栄養補給に上記「魚伊」で「うな玉丼」としゃれこんだ。特大の出し巻き(ふわふわ!)に蒲焼がついて1050円。ゴルフや夜遊びでお疲れの身体にも財布にもやさしいスタミナ食となった。



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