イクラの醤油漬け・簡単だから絶対に自家製がおすすめ。 幽庵焼きにもチャレンジ。しかしとどめはやはり新米なのだ。

富山県黒部市の生地(いくじ)漁港に鮭があがってくると、ほんまに秋が来たんやなあ、と実感します。まったく「アキアジ」とはよく言ったもの。しかしホンの近所の漁港でこんなものが収穫されるなんて。裏日本住まいにもいいことは沢山あるのです。

卵のうから卵を取り出してざっとほぐすまでは、大和百貨店地下の魚屋さんにお願いしてしまいます。アウトソーシングは現代産業の基本だからね。


イクラはつけ汁の配合で味が大いに変わる。ねちっこい粒々がほしい向きには煮切った日本酒と味醂を醤油で割るだけでいい。わたしはちょっと出汁の味が入り込んでいて、皮が薄く柔らかく仕上がる方が好きだから、出汁に白醤油と酒と味醂を加えてひと煮立ち、それを室温に冷ましておいたものを使います。

もしあなたがイクラ好きなら、想像以上に簡単にできるから、イクラだけはご自分の好みで漬けられることをお勧めします。市販の瓶詰など、全く買う気になれなくなること請け合いです。


魚屋さんがほぐしてくれるからって、そのまま漬け込んだのでは生臭みが抜けきれません。ぬるめの温塩水で数回洗ってやります。ついでにゴミとかつぶれた卵の皮などもきれいに掃除して。


で、漬け込むこと5~6時間。オレンジ色にしかも透明感たっぷりに漬け上がれば言うことなし。市販のイクラ醤油漬けのごとくドス黒くありません。鮭鱒属の卵特有の朱色が輝きます。


この日は文字通り「親子」料理にしてやろうと、同じ生地漁港で上がった秋鮭の身も購入した。両面にたっぷりと塩をして半時間。


白醤油に酒と味醂とスダチのしぼり汁を加えて、幽庵焼きとしゃれこんだのだけど。変に粋がって白醤油なんか使わずに、ふつうの醤油でやったほうが、香ばしくかつ焼き色もあざやかに仕上がったに相違ない。お料理道を極めていくには、ささやかな勘違いはつきものなのサ。それでも富山の地酒、若鶴酒造の「苗加屋 琳の青」が進みますこと。


だけどね、イクラも鮭もどうしたって酒より飯のほうが相性いいからね。炊きたての富山米「てんたかく」に、ほぐした幽庵焼きを乗っけて、そのうえにイクラをどっさりと。ムイ・ビエン。言葉が止まります。私の語彙力では表現不能であります。恐るべし富山湾の親子共演かな。


私の場合は相当に薄口の漬け方なので一週間ほどしか冷蔵できないけれど、その間は朝夕と相当に楽しむことができます。今年は鮭漁が終わるまでにあと何回漬けこめるのかなあ。

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