倍返しか十倍返しか。半沢直樹とその妻と秋風邪と。 

どうやら秋風邪を召してしまったようなのである。風呂上りに「暑い暑い」などといって下着一枚でうろうろした挙句にそのまま寝入ってしまったのが原因か。それともカラオケスナックで冷房のルーバーに直撃される席に数時間も座っていたのが原因か。

せっかくの3連休のうち後半2日はそういうことで鼻水をすすり熱にうかされて過ごすことになった。
いわゆる風邪の諸症状が発起してきたのは日曜の午前からで、くしゃみ連発に始まり、全身の異様な倦怠感が続いた。まあ前夜は派手に騒いでいたからな、二日酔いのつもりがどうも喉から副鼻腔にかけての違和感と痛みがいつもと違う。

こういうときにはニンニクで消毒するに限る。


富山市総曲輪の屋台村にある「まるたかや」で中華そば。かすかにモツのかおりがするスープが魔力的で、入れ放題のおろしニンニクをこれでもかとぶっこんでやる。悪霊退散。

ついでに紀伊国屋書店で話題の「半沢直樹」原作本を入手。この日がテレビ最終回だと言うのにまだ見たことがなかったので。遅ればせながらの参戦に備えて。

ある種のピカレスクロマンとでもいうのでしょうか。あるいは日本古来の水戸黄門・暴れん坊将軍・遠山の金さんに通づる「お白州大逆転ドラマ」とでも申しましょうか。カタルシスの開放感がまさしく「倍返し・十倍返し」で、午後から読み出して夕方6時には読了。ほんまに読んでるんかいな。


風邪にはスタミナ。赤身の肉が一番、と信じているので上下2冊を読み終わるなり近所の焼肉「はやし」へ。ここのカルビはほとんど赤身にちかいのでさっぱりしていてひとりで2人前は軽い。チシャとキムチと小ライスをつけて。身体が炎症を起こしている日は、さしもの大酒呑みのわたしも禁酒禁煙を憲法9条ばりに遵守する。


テレビの「半沢直樹」はねえ・・・やはりいかにもテレビらしく演出過剰で、原作の軽快なリズムとか論理を畳み掛けていく緊張感が今ひとつ。あと主人公の父親を(原作では存命)銀行へのうらみ骨髄で自殺させたり、仕掛けが大げさでかえって現実感がないよなあ。

あと主人公の奥さん「花」に関して。原作ではいい感じにミーイズムで「我関せず」みたいなところがあって、そのくせに金融庁のガサ入れに対しては毅然と立ち向かうなど、なかなかクールでよかったのに。へんに甘ったるい「内助の功」にしたおかげで、ドラマの「品」が下がってしまった。山内一豊の妻なんて、今では幻想以外の何者でもないのにね。

風邪を引いていても家事からは解放されないのが独身のつらいところで、選択やら掃除やらゴミだしやらを片付けると連休最終日もはや午後に。トマトの余りと玉子をつかった「なんちゃって和洋折衷カルボナーラ」で昼飯を。自家製の醤油漬けニンニクを隠し味に使うので、ほのかな醤油の香りがなかなかいけるんじゃないかと、自画自賛。


前夜のドラマで「証券会社へ出向」と言われた半沢直樹。原作では行き先までは書かれておらず続編に当たる「ロスジェネの逆襲」を買い求めて再び紀伊国屋へ。


ここから先はネタバレになるとやばいから書きませんが、前2作に負けず劣らずのスリリング展開で実に上質なエンターテインメントになってます。ただほとんどまったく半沢直樹の妻が出てこないから、テレビ化に当たっては演出陣が苦労するのだろうなあ。


夜はおとなしく和食。2日連続の禁酒禁煙で、さすがに今朝は頭のふらつきも取れ、いわゆる風邪の諸症状も緩和された。じゃないと今夜からの長野出張と明日のコンペに困るからな。昨日スーパー「大阪屋」で特売になっていたメバチマグロの「すき身」で朝から鉄火丼としゃれ込んだ。

赤身魚で鉄分とDHAを補給して、こたびの風邪となんとかおさらばしたいの一心からである。


2日間の禁酒禁煙節制で完治すれば、そのあとは倍返しに10倍返しだ~。なんてね。いえ謙虚に健康に気をつけますです。謙虚に。

コメント

  1. はじめまして。
    飯喰ってる店が、結構かぶってますな。
    良い食生活を。

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