築地場外「瀬川」マグロ丼・銀座「はしご」のだんだんめん・有楽町ガード横「うた」のモツ煮込み・さらに近来傑作の駅弁を持って、低気圧に乗って北へ戻るわ

あけましておめでとうございます、なのである。年始回りが大変な1週間であった。例年より休みも長かったからね。富山県内を右往左往した揚句に、東京にもきちんと伺候した。中央集権国家だから仕方内ない。夜は宴席、宿泊はいつもの築地。やっぱりお江戸へ行けばマグロでしょう、何と云ったって。


「まぐろどんぶり瀬川」で鉄火丼が800円。15年ほど前までは場外の角で「まぐろ寿司 瀬川」で営業していた店。老主人がひたすらマグロの握りをこさえては、一人前ぶんだけ乗るザル?のごとき器にならべてそれを積み上げていた。いつ行っても握りたては出してもらえず、一番下のヤツから食わされるのだけど、ミョーにウマくてよく行ったもんだった。

たぶんその奥さんだったとおぼしき老婦人がせっせとづけマグロで丼を作ってくれる。赤身のいい渋さがメシにあうんだな。


お仕事に励んで13時過ぎに腹が減り、ほんとに東京に来たら昼飯は9割ここに来ているよなあ、そこらじゅう飲食店だらけなのにと一人ごちつつ銀座「はしご」へ。豚ロースの空揚げがのっかった「ぱいこうだんだんめん」ごはん付きで1000円なり。かれこれ30年近く食べ続けて飽きないのよね、これ。富山にこんな店があったら毎日通うでしょう。


18時12分の上越新幹線でお取引先と合流なのだけど、ちょいと20分ばかり時間が空いたので有楽町ガード横のモツ焼き「うた」へ。かの赤塚富士夫もひいきにしていたという超庶民派のモツ屋である。


チューハイ(糖分無添加で思い切りドライ)を2杯にモツ煮込みで1400円なり。オヤジの悦楽でございます。開高健の「新しき天体」を思い出しながら煮込みの汁をチュウとすすって席を立った。


天気予報は天候の悪化をつげており、東京でも雪がちらつくのだとか。急いで車中の人となる。
「低気圧に乗って北へ戻るわ~」って「あまちゃん」の「潮騒のメモリー」なぞ口ずさみつつ。


あらら。乗り換え駅の越後湯沢に着いてみれば、ぬぬぬとばかり雪が吹き付けているじゃないですか。ただしい裏日本の冬だなあ。「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」川端文学は幻想のなかに真実を包んでいるのですね。


ここからは富山まで2時間半。東京駅の「駅弁屋・祭」で買い込んだ秋田駅「関根屋」の「キングサーモン弁当」1100円。新潟県魚沼郡に「あきたこまち100%」の弁当を持ち込むとは。山口組支配下の神戸市中央区に一和会が白昼堂々乗り込むようなもんだな。新潟県警にとっ捕まらないように用心しつつ、焼酎のウーロン割りでいただくことにする。


堂です。勇渾にして豪壮なるキングサーモン照り焼き。ああ一日たった今思い出しても舌の上での輝きがよみがえる。久しぶりの傑作駅弁でございました。当分は東京の帰りに指名買いしそうだな。わが生涯の駅弁ベストテンに新規参入まちがいなし。


雪の影響で8分遅れた「特急はくたか号」で22時に富山到着。駅から歩いて10分なのに帰宅したのが午前2時半とは、いつもながら摩訶不思議なり。

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