雪の大谷から黒四ダムへ。

ゴールデンウィークのまんなかで、「雪の大谷~黒四ダム」へと北アルプス縦貫の、しかも日帰りツアーを敢行した。晴天続きだった今年のGWで、どうしてこの日だけが雨模様だったのか、まったくもって私の不品行がなせる業であると同行の諸姉にお詫びした。


雨なんだしそんなに寒くないだろうと舐めてかかって、ダウンジャケットの代わりにゴルフ用の軽い軽いダウンで行ったのだけど、やはり標高3000メートルを侮ってはいけなかったなあ。雪より冷たい雨に風が、遠慮なく体温を奪ってまいります。


そういえばその昔に「冒険手帳」かなんかで読んだ記憶があるぞ。山で雪に閉じ込められたら摂動を掘ってビバークすべし。冷たい雨と風に吹かれるのが一番遭難に近いんだと。


本来は絶景中の絶景であるべき室堂もかくのごとし。あまり外を出歩かずに展望室から雲と雪のコントラストを眺めつつ、「どうしてこんな日に来てしまったのだろう・・」ご案内した方に申し訳ない限りで、といいつつも黒部経由で信濃大町まで出てしまわないと帰宅もままならないわけで。


雲間にほんのり、エメラルドグリーンの黒部湖が。これはこれで美しいものでした。ここにむかってロープウェイで下っていくのだけれど。


もとより高所恐怖症の気があるので、ケーブルカーならまだへいきであるけれどロープウェーというやつはどうも好きになれない。どっかで止まってしまったらどうするんだと、いつもびくびくもので搭乗しているのです。ましてこの日は風がきつくて、ユラリユラリと恐怖感が増すばかり。


これは窓越しに撮影した「表層なだれ」の痕跡でございます。近くに乗っていた若い女性の方が「わあ山スキーのシュプールやん!メチャ上手い人がいてはるんやなあ」と感動しておられましたが、この角度で滑り降りたら命はございません。


黒部ダムへ最終の交通手段、ケーブルカーにご搭乗。これが翌日から故障してしまい、富山~黒部ダム~信濃大町の縦貫ルートがしばしふさがってしまいました。私の霊力によるものでないことをここに申告しておきます。


このスケールのでかさはとても写真(しかもケイタイの)では伝えられないですね。しかしまだ戦後の色が濃かった昭和30年代前半によくこれだけの建造物を、当時は人跡未踏の地につくったものですね。その情念はどこから来たのか。なんとなくわかるけど、軽々に書くことじゃないからここでは割愛いたします。


寒いというより冷えるので、せめて内燃したく角瓶をストレートで注入。なんかこういう寒々しい風景にはウィスキーが良く似合うのですね。


信濃大町までトロリーで。さらにトミーズツアーのバスに乗り換えて富山へ。富山駅北口に集合して依頼ざっと10時間。なかなかの弾丸旅行でございました。次回は室堂あたりで一泊して、満天の星空を見上げてみたいものです。


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