タケノコ一本食べつくすには~重曹でアク抜き

外出先からオフィスに戻ると、タケノコが届いていた。業界の先輩から家の裏山で朝掘り出したばかりの新鮮なものをいただいたのである。地熱を吸っているのか、持ち重りのするその一本はほの温く感じられた。

タケノコは鮮度が何より。桜木町の誘惑も断ち切って家路を急ぐ。普通は米糠と鷹の爪でアク抜きをするらしいが、排水の処理が面倒だし雨の中米糠を購入するためにスーパーへ行くのも面倒だし。




帰宅してサイズを計測してみた。全長295ミリ・直径70ミリ・胴回り260ミリ。一人で食べつくすにはなかなかの偉容である。ちょうど一昨日ワラビをアク抜きするのに使った重曹があるので、こいつで対応することにした。ネットで調べるとおおむね30分ほど茹でれば良いとか。




一番大きな鍋に水を1,5リットル、重曹を小匙1杯少々を溶きこんでタケノコを入れてさらに砂糖をふたつまみ。これでアクの抜けが良くなるらしい。水面反射でピンボケの節はご容赦を。


大阪屋スーパーで100円もせずに(たしか58円だったかと記憶)購入した重曹。アク抜き以外にしつこい油汚れの除去にも卓効あるとか。50年の人生で初めて購入した。ワラビではすこし多く使いすぎてしまって、アクだけでなくコシも抜けてしまい痛い失敗となったから、今回は慎重に計測して、水1,5リットルに小匙1.2杯を使うにとどめた。少なめにしておくのがコツであるらしい。




茹で上がりで皮をむき、さらにハカマの部分を掃除しておく。硬いところは2センチほどにスライスして更に4分割し、出汁で煮含めて仕上がりに削り鰹をまぶして食べる。ジカ鰹煮という。





これが仕上がり。木の芽は日曜日に松倉で山菜捕りのついでに採集したホンモノなのである。香気ただならず。掌で叩いて香りをたてなくても初夏の息吹きが匂い立つ。銘酒立山のアテに絶好。



午後9時12分。タケノコご飯が炊きあがった。掘りたてはやっぱり違うんやなあと納得した。水煮で売っているのと歯応え舌触りがちがう。アタリがソリッドなのである。




準備から調理・晩酌と兼ねての夕餉・後片付けまででざっと5時間半の時間を要した。仕事時間に匹敵する。今夜はナイターもないし読みたい本もあったのだが。まあ活字で得られない直接体験ができたから良しとする。いやはや満腹。鼓腹撃壌の気分とはこういうものか。

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