至高のモヤシ炒め。B級グルメ紀行 大連2

さすがに師走であります。師匠でもない中間管理職にも忙しいらしく大連から戻って一週間なかなか更新できず。ちょっと困るよね。もとより読者を気にしてのことではなく、老耄に差し掛からんとするわが記憶力の減退を畏れてのことだけど。


大連の西安路あたりは繁華街で露天商が並んでいる。なかのおもちゃ屋が路上に出してデモンストレーションやっていた。匍匐前進する人民解放軍兵士の人形で、AK47の中国版を振りかざしている。日章旗を持った陸自隊員でこんな人形作ったら、朝日新聞あたりが見せかけの反戦ポーズで批判したりするんだろうなあ。


工場街で見かけたお店。晋品とは晋陽の名産品のこと。削面と言えば、テレビとか雑誌でごらんになったことがおありでしょう、麺のカタマリを肩に担いで金ベラで削っていくヤツ。刀削麺。あれが出てくると思っていたのだけど。


なぜか店の売り物は蘭州牛肉麺だった。ラーメンというより讃岐うどんですな。これは手延べで、1本が2本、2本が4本、4本が16本になるまで引き延ばしたもの。あともう一回延ばして32本にすると本場蘭州の細さになり、64本となるとソーメンほどになる。牛のすじ肉でとったスープはほんのり甘辛くて、コシのある麺と合わさってなかなかのお味。


この日の夕食は満州料理なるところへ案内された。なんでも清の太祖ヌルハチの息子で太宗ホンタイジの異母兄弟が皇帝のためにはじめた料理店の末裔だとかで、開店以来400年と言っていた。それって彷膳飯荘のこととちゃうん?とツッコミそうになったけど、白髪三千丈のお国柄だから敢えて反論はせず。第一この「モヤシ炒め鹿肉添え」があまりに宇宙論的に美味しかったからで、これぞ皇帝陛下が召し上がるモヤシ炒めだと得心した。

窓ガラスが汚れてまして

最終日はとんでもなく忙しく、食事を記録するに至らず。食徒としていかがなもんかと思うけれど、仕事だって大事ですからねえ。私としては大滷麺を頂きたかったのですけど。そのぶん夜は我儘言って北京の名店「東来順」の大連店を所望した。


およそ300人は入れるかという大店。メニューはいわゆるシャブシャブで、この店のシャブシャブを京都の茶漬け屋「十二段家」の旦那が北京で見知って日本に伝えたのが日本のしゃぶしゃぶの源流なんだとか。


元々は羊肉と香菜くらいでワイルドに食べていたそうだが、いまでは各種野菜にイカ団子、エビ団子なんかも投げ入れる。そうそうその前にビールのアテとして北京ダック。日本じゃ高級料理だけどね。こっちじゃ気楽にバリバリ喰える。


でまあ、こんな煙突式の鍋で片端から具を入れて喰いまくるってわけ。いやうまいんだな、これが。熱源は炭なんで、個室でも窓を開けとかないと一酸化炭素中毒でえらいことになります。しかしこの庶民的店では、個室にこもるより周囲の食欲の巷に引き込まれて牛飲馬食するのがええのですね。ご料金は4人で飽食して560元。日本円にして7000円。全く信じられませぬ。



飲み物はひとしきりビールがすんだら「白酒(パイチュウ)」で、アルコール度56度くらいのマッチで火がつくようなヤツを「カンペーイ」といって一気飲みする。あの。食道ガン一直線なんですけど。って、最近は法令で36度にしてるんだとか。そうだよね。そんなもんをひと晩で2本も空けてたら救急車だわな。

これがカラオケバーですって。

お食事が済んだら、カラオケバーへ一直線。「賽子(サイズ)」と呼ぶサイコロ遊びでまたイッキのみが始まって。。。あとは意識朦朧。何がどうなったのか覚えておりませぬ。

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