僕は山岳派ではない。

ひさしぶりに公式行事のない休日を送った。せっかくだから小学生の日記みたいに遂時報告してみようか。相当に長くなるから、忙しい人はご自由に。

一昨日は立山が見えたんだけど。

起床は7時過ぎ。日曜日は、定期購読をしている北日本新聞に加えて、毎日新聞を購入することにしているので起き抜けに近所のサークルKサンクスへ行く。ついでに日本茶のペットボトル、ビッグコミックを仕入れて、TBS系「がっちりマンデー」を見ながら記事を拾い読み。

毎日新聞を買うのは、書評欄が何より充実しているから。本日掲載の中では、平凡社新書の「ハングルの誕生」が面白そうなので早速アマゾンに発注する。隣の国が500年前に創出した、「音・形・意味」をシステマティックに表示する文字体系に触れてみたくなったので。

スージー・ロトロの「グリニッジビレッジの青春」は、ボブディランの元恋人が書いた本。アルバム Free Wheelin' のジャケットでディランと腕を組んでいた女性である。ディランとの関係性を縦糸に、フラワームーブメント以来のアメリカ左派の流れを横糸に紡いだ編年記らしい。食指が動いたけれど、3150円を投資するにはためらう部分もあり、見送り。

他にも野坂昭如の未発表小説集やら、落語界の怪人・三遊亭歌笑の逸伝やら、気になる本は多数あったものの、買い物かごに入れるのは断念する。

ちなみに朝食は東洋水産・マルちゃんのカレーうどん。タマネギのスライスにこま切れの豚肉、そぎ切りにした青葱をたっぷり入れて、SBのカレー粉と一味唐辛子を振りこんでつくる。昨夜は二日連続のゴルフ疲れもどこへやら、桜木町ですこし過ごしすぎたので。軽い二日酔いにはカレーが効く。

食後は、「サンデーモーニング」を片目に見ながら、ビッグコミックを読む。ビッグコミック・ビッグコミックオリジナル・コミックモーニングの3誌は欠かさない。あと週刊ゴルフダイジェストに週刊文春か。エコノミストとか、日経トレンディとか、読まないですねえ。人間くさくないもの。

さらに読みかけの「幕末百話」をソファーに転がって読む。時代の転換期にあっても市井の生活は日々の営みがあって、日常些事がついてまわるんだねえ。で、ふと気がつくと自分を取り巻く社会構造があまりに変わってしまっていて呆然とするものらしい。



昼食と、夕餉の買い物をかねて総曲輪へ出動した。大和百貨店の地下食料品売り場はこころざしが高いので気に入っている。竹島豆腐の薄揚げ・絹こし豆腐、飛騨牛の切り落とし、八尾産の新キャベツを仕入れる。


前任者から「あそこはうまいよ」といわれていた蕎麦屋「まるぜん」へ。売薬のみやこ富山らしく、生薬を打ち込んだ「くすしそば」が名物だ。先日ここの近所の寿司屋で宴会をした際に、締めになぜか盛り蕎麦がでてきた。そのこと自体にも驚いたが、蕎麦じたいもおいしかったので、聞くとこの店から出前を取っていたとのことだったので、ぜひ訪問しようと思っていたのである。


京都は麩屋町御池の「晦日庵河道屋」を彷彿とさせる、うなぎの寝床のような細長い店内は昭和の香りが満点である。これはいい店かもしれないと期待が高まった。


くすしそば・とろろ付き。1100円なり。ちょっとボリウムが足らんのだなあ。おいしかったんだけど。富山市内で麺類を頼むと多くは「並」でも他見の「大盛」以上のものが出てくるので警戒したのが失敗であった。今度行ったら大盛か「メガ盛り」を頼んでみよう。これだけの蕎麦屋を近日中に再訪しない手はない。

その後は、スーパー「ピアゴ」で、サクランボ・パイナップル・大根・オクラ・ナメコ・サントリー角瓶・キリンラガービール・配水管のヌメリ取り錠剤・海苔の佃煮・卵などを購入した。帰途は大荷物で苦労しながら自転車を運転。めずらしく卵にひとつの損傷もなく帰宅できたことは近来の慶事である。だいたい10ヶのうちひとつかふたつが損傷していて、即座に出し巻きに加工されるんだけどね。

14時から始まった、阪神・ヤクルト戦を観戦しながら、家の掃除・洗濯物の整理・アイロンがけなどをこなし、3時のオヤツはサクランボとパイナップル。ひとパック398円の佐藤錦は、せつないような甘酸っぱさがあって、甘ったれで依存症で自活能力はないくせに妙な可愛げと、ちょっとした一芸がある情けない男の味がする。ようするに太宰治ですね。彼の命日を桜桃忌と呼ぶのもむべなるかな。

18時過ぎから夕食を作る。新キャベツの胡麻和え・オクラとナメコのおろし和え・冷奴に、牛肉と青葱のすき焼き風。ビールと焼酎水割りを友として、録画していた「秘密のケンミンショー」を見ながら。富山名物のイカの黒作りが出ていて、家の近所が映っていたりして、何となく楽しい。

で、後片付けをすませて、ハイボールをこさえて、こうやってPCにたちむかう。万物はディテイルにその本質を遺す。市民生活の要諦はその瑣末をいかに愉しんでしまうかにかかっている。責任ある遊民こそがシトワイヤンなんである。ロベスピエールやジャコバン派の諸氏は、些事の楽しさがわからなかったんだろうなあ。

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