節電の首都を酒徒がゆく。

東京都内は節電モード一色でございました。駅の照明は半減、デジタルサイネージはすべて電源が落とされて。品川駅って都内有数のトランスファーステーションで、煌々たるあかりの下をビジネスマンが行き交わしていたんだけど。




行先表示板すら照明が入っていないんです。夏場の計画転電回避のために、さらに25%の節電をせなあかんみたいやけど、あとナニを削るんでしょう。個人的にはパチンコ屋に昼間営業自粛せえよ、って思いますけど。パチンコ屋一軒でオフィスビル1棟ぶんの電気を使うそうですから。

ひと仕事終えて、久しぶりの東京泊まりなんで、当然ながら夜の街に繰り出しました。相方は富山から同行のF君。現在はパートタイム独身なんで眼が輝いております。でもね、貴君。私は貴君が期待するようなジャンルのお店には行きませんからね。キャバクラに行きたいならご自分でどうぞ。




というわけで一軒目は有楽町ガード下の「モツ焼・うた」へ。モツ焼もさることながら、モツ煮込みが好きなんです。うまいっすよね。なんのフクロやら管やらわからん肉片が、味噌で煮込まれて。ネギと七味をどっさりと振りかけるとたまらんな。焼酎のロックがよう合います。

この店は有楽町と新橋のほぼ中間にあって、便利だし安いから昔から愛用してました。でもいっつも満員なのにこの日はガラガラ。計画停電・電車の間引き運転のせいで、みんな早く帰っちゃうんですって。




我々の斜め前に座っていた初老の紳士は DAILY YOMIURI なんか読みながら店員に、「君、このツクネってのは肉団子のことかい?」なんて聞いていました。帰国子女ならぬ帰国老年とみた。


臓物の煮込みやら串焼きだけじゃF君にあんまりだから、銀座の高級蕎麦屋「國定」へハシゴすることに。こちらの店内はご同伴出勤のアベックとか、見るからに社用族とかで満員。銀座に自粛は似合わんからなあ。



しらすおろし(辛味大根なんで、ちょっといけます)、板ワサ、それと盛り蕎麦で酒が4本ほど。酒は銀嶺立山だから富山県民としてはうれしいかぎり。まっとうな蕎麦はほんとうに日本酒にぴったりで。

さらに二人は蕎麦屋の裏のスナックバーへ。こちらは通い出してはや4半世紀のお付き合い。古典的名店なんで、私なんぞは若造のクチになります。ハイボール呑みながら、昔話に花が咲く。




夜の銀座、数寄屋橋周辺でございます。いつもは昼間のごとく明るいのが、節電でこんなことに。でも店あかりだけの夜の街って、ロンドンかパリみたいでちょっと素敵でなくもないんです。ただしコドモには似合わんな。暗がりの中、店のあかりに人が寄り集まって。色気のある銀座の夜。

今まで、日本の繁華街って必要以上に明るすぎて、お子様でも平気に歩けたりして。だからコドモとオトナの区別がないヘンな国になったのかも。オトナの皆さん。いいですよ、今の銀座。経済を回すためにも、ぜひ。で、飲んだ金額の3%くらいは、義捐金にね。オトナですから。

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