備忘録

出張荷物に愛用のメモノートを封入するのを忘れてしまったので、ここに記しておくことにする。窓際サラリーマンながら、人のことや世間のことはそれなりに気になるし、本業のこともたまには振り返ってみたりするのです。

タクシーに乗っていて(多分大阪の朝日放送ラジオだと思う)、聞きつけたフレーズが気になった。コメントしていたのは氏名不詳ながら、女子プロテニスプレーヤーで大阪出身、アメリカ留学暦のある選手であった。キャスターから、「アメリカと日本の選手育成法の違いは?」と聞かれて、

「日本のコーチは負けないテニスを教える。アメリカのコーチは勝つためのテニスを教える」と。

虚をつかれた気がした。本質というものはどこに転がっているかわからないから面白い。負けない仕事(特に他社との競合)は、チェックリストの作成に終始することが多い。遺漏なきことを原則としてしまうから、スキのない提案書は作れるけれどそこにはチャームポイントができにくい。また、あらさがしと論理の相互確認は、作業スタッフのストレスと斬新なアイデアの枯渇を呼ぶ。

大事なことは、この競合に勝つと決めた以上は、勝つための思考をすることである。じゃあその考え方は?はは、せっかく見つけた奥義をこんなパブリックの場で公開するほど私はお人よしではないつもりである。

そして、すべての局面において「勝つ」ことだけが優先されるわけではない。

ビジネスゲームにおける最終的な目標をどこに設定するのか。
NHKの「坂の上の雲」を見てから、秋山真之とその周辺が気になって書店店頭やアマゾンで類書を見かけると、まあフトコロと相談しつつ入手している。そのなかから一節。

「負くるも目的を達することあり勝つも目的を達せざることあり真正の勝利は目的の達不達に存す」


ついでに今日のgoogleニュースにて見かけた「企業衰亡の5段階」

1.成功体験から来る自信過剰

2.規律なき規模の追求

3.リスクと危うさの否定

4.救世主にすがる

5.企業の存在価値の消滅  


ええと、わが社はどのへんにいるのやら。   

                   

これが富山に忘れてきた愛用のノート(の同一商品)である。コーネル大学式ノートといって、便利至極のすぐれもの。ちょっとした調べモノの整理にもいい。
http://www.gakkensf.co.jp/lineup/cornell/index.html

コメント

  1. 甘木であります2010年2月11日 16:58

    小生が思うに、勝つか負けるかという言葉に固執するのではなく、例えばコンペの場合、クライアントの目的を達成できる提案をできたかそうでないか?と感じました。

    たとえ負けたとしても次の勝利につながる負け。
    うーむ。
    勝つための奥義について早く知りたいので、
    富山での仕事を創ろうと決意した瞬間でありました。

    返信削除
  2. 新人物往来社 新人物文庫の「秋山真之のすべて」をお読みになることを切にお勧めします。100年を越えて変わらぬ戦略戦術の本質が(読解力があれば)わかると思います。

    返信削除

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