悲願を達成した。

満願の日がきた。何の拘束もない昼飯。大阪での会議は午後からだったので誰ともつるまずに一人で好きなものを選択する自由があった。
I was born to be free,to be wild.軽い二日酔いの胃にはカレーと決まっている。それもインデアンカレー。ドーチカのインデアンカレー。

越中移転3ヵ月、それなりに食生活での折り合いが付きつつあった。イタ飯・焼肉・ヤキメシそしてカレーをのぞいては。これら高カロリー四天王が富山において個人的に欠如しているおかげで、赴任3ヵ月で3キロの減量に成功してしまった。ふくよかだった頬はいささか引き締まり、若干ながら小顔になったからむしろ歓迎したい環境でさえあったのである。

ただ大阪に出張でもどってくると、欠食児童のいきおいで四天王を摂取することになる。先月はアバンザ堂島地下のロシア料理店「鶴のす」で大盛のヤキメシにウスターソースをかけまわして、丼一杯のボルシチとともに摂取した。ラードだかマーガリンだか、あまり精製されていないであろう油脂たっぷりでパラリと仕立てられたヤキメシはウスターソースの酸っぱい芳香をまとうといささか魔術的な下手味をかもし出す。タバスコをしっかり振り込んだボルシチと交互に口に放り込んでいくと、まさに至福のひとときと化す。

今回の帰阪では、天満のイタ飯「primi-passi」に行ってごく薄焼きのピッツアに、歯ごたえがまさしくアルデンテのペンネアラビアータで四天王の一角を堪能した。

そして昨日。もったりとしてはじめ甘口ながら、序々にスパイスが効いてきて最後には汗ばむ辛さとなる、奇跡のカレー・インデアンに行くことができたのである。甘いウマイそしてカライ。一説には隠し味がバナナであると言われ、芦屋に住む創業者一族以外には門外不出のレシピで製造される秘儀に包まれた謎の味わい。



金沢うまれのチャンピオンカレーやゴーゴーカレーも、たまらん下手味で、月に一回は試したくなる逸品ではある。しかし常習性のつよい「白い粉」が混入されていると噂まで巷間飛び交うインデアンカレーとは、たくらみの深さがちがうのである。

そういえば昨日は、大皿を半ば平らげた頃に見知った顔がのれんをくぐって入ってきた。同じ会社の金沢支店長であった。

コメント

  1. 甘きであります!2010年2月11日 17:07

    小生、辛いものは若干苦手であります。
    しかしながら、脳に上質なシワを創るために、
    そして崇拝する翁と同調するために、勇気を
    出してインディアンカレーとボルシチに
    チャレンジする決意をするのでありました。

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